「ジーニィ!リーオ!デザート、食うんやったら、早よ食えよ~っ!」

キッチンから大声で双子を呼んだら、彼らがドタドタとテレビルームから押し寄せて来た。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

正確に言うと、二人と一匹。

猫が我が家に来てからというもの、双子を呼べば、よくこういう感じで登場するようになった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

今夜のデザートは、サンクスギビングにベッツィーが作ったチョコレート・ファッジ。

はっきり言って、砂糖の塊である。とにかく甘い。

この強烈な甘さは日本では味わえない。

こっちは、ドーナツ、ケーキ等、非常に甘い。日本で双子がチョコで覆われたドーナツを食べたとき、「お父さん、これ、ちっとも甘くない」と文句を言っていた。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

「う~ん、おいしい」と親指を立てるリオ。

彼らにとって、「甘い」と「おいしい」はほぼ同義語と化している。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

ジーニィがファッジを切ろうとすると、ジョイが身を乗り出して触ろうとする。

「ジョイ、だめ。これは人間の食べ物なの!」と、ジーニィは注意するが、それに耳を傾けるジョイではない。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

ジョイはいじけて、ジーニィの肩の上によじ登った。

最近、ジョイはよく僕らの肩の上に乗りたがる。

そういう年頃なのだろう(もうすぐ生後3か月)。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

「おいしい~!」と、こちらも満足気な表情。


時計を見ると、もう9時過ぎ。寝る用意をする時間。

「よし、食うたら、上に行って、歯ぁ磨け!」

「は~い」

ドタドタと双子が階段を駆け上り、洗面所へ向かった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

頭上の廊下から聞こえる地響きを不思議そうに追うジョイ。


「ほら、ジョイ。お前も一緒に来い」

僕はジョイをだっこして、二階へ上がった。


腕の中にすっぽり収まる生き物の感触は、ジーニィとリオの赤ちゃん時代を思い出させる。


階段を上るたびに、ジョイの小さな頭が揺れる。


つぶらな瞳に思わず微笑む。


Takaya


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