招き猫はじめました
「何だこれ!?」
玉井実太緒(タマイ ミタオ)がたまたま検索していたら目に留まる。
どうしようか迷った結果、中を見てみると……
招き猫はじめました
招き猫でお客を招く為な条件
その1、猫か人か書き込みして下さい
四角な中へ書き込みするようになっており、実太緒は何となくで人と書いていた。
その2、開店してから最初の人には無料とする
その3、招き猫を辛らつに扱わない
「以上を守れたらお店には人がたくさん来ることでしょう!」
玉井実太緒は最後のところだけつい声に出していた。
「こんなことで、お客をたくさん呼べたらみんな繁盛してるだろう!?」
と言いながら、最後に同意するにはプッシュするようになっており何も考えずに実太緒は押していた。
ちなみに実太緒はラーメン屋である。
閑古鳥が鳴いている始末……
お昼だというのに全く人が入らない。
そんな暇な中でスマホを見ていたのだった。
そうしている内に、ガラガラ……
引き戸を開けてまでやってきた客がいて……!?
ある意味、最初の客だった。
珍しく女性が、しかもひとりでやって来る。
「いらっしゃいませ~~!」
と実太緒は声を出した。
女性はカウンター席へ座る。
そしてメニュー表を見て……
「醤油ラーメンをお願いします」
とオーダーが入った。
そして食べ終わったので会計しようとしていたので……
スマホのことを思い出した実太緒は、
「お代は入りません」
と断ると、その女性客はごちそうさまと言って出ていった。
……こんなんでいいのかよ。
まあ、いいかと思った瞬間、
ガラガラ……と人がやってきた!
ひとり、ふたり、3人……
なんとカウンターはほぼ満席になる!
今までこんなことは1度もなかった。
次の日の最初のお客はおじさんで……
これまた無料にする。
するとその後しばらくすると、またもや人がどんどん入ってきた!
昨日よりまた人が増えて……
次の日はまた1日目とも2日目とも違うおじいさんがやってきて……
やっぱり無料にすると、その後は人がどんどんやって来る。
実太緒のラーメン屋は行列が出来るまでになっていた。
実太緒は……すげえ、あのスマホのことは本物だ、同意ボタンを押して良かったと確信する。
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