前回分
蛍都のすぐ目の前で車が多苗に突っ込んできて……!
蛍都はその場にへたり込むと、
わ、私のせいだ! 私が消えてって言ったから……
このアクセサリーの……
息が詰まりそうになった。
人がだんだん集まり出して蛍都の元にも人が駆けつけて声をかけられるものの、蛍都からは次第にぼんやりしていきまわりの声は一切聞こえなくなる。
蛍都が次に気づいた時には、病院の白い天井が見えた。
蛍都は我に返ると、
「多苗は……?」
あれ、これは夢?
混乱する蛍都。
しばらくすると、看護師さんがやってきて事故現場に遭遇して倒れたと聞かされた。
仁賀手多苗(ニガテ タナエ)のことを聞くと……
「残念ですが……仁賀手さんは……」
「え?」
やはり現実だった。
多苗は即死だと……
……私、何てことを思ってしまったんだろう。
ただ、ただ悔やむ蛍都。
蛍都は何事もなかった為、意識が戻るとすぐ帰ることができた。
そして帰宅すると、ブレスレットと指輪とネックレスを何とか外そうと順繰りにするものの……
「ダメか、外れない……」
いくら頑張っても蛍都の力では外すことがどれも出来なかった。
「どうしたら?」
息が少しあがる。
すると、
「そうだ、あの紙切れ……取説!」
ふいにブラックフライデーセールで購入した時のことを思い出す。
慌てて紙切れを見ると前にはなかった続きがあった。
ーーネックレスは選択することが出来ます。
今までのことを全てリセットするか、それともひとつだけリセットするか。
「え? 全てリセット? それともひとつだけリセット」
どういう意味だろう?
蛍都は考える。
ひとつだけリセット……
それなら多苗を戻せる!
でも……このアクセサリーはそのまま?
そうしたら、ずっと裏腹な心の声が聞こえたり、容易にひとに関わる時は滅多ことを思わないようにしなければいけないとなり……
蛍都は考える。
よし、1つだけリセットしよう!
蛍都がなぜかそう思いついた途端、まわりだけが凄い速度で動いて……!
何これ?
空気が凄い勢いで動いてる!?
そうしている内に、蛍都はもう病院のベッドからは居なくなっており……
気づいた時には仕事帰りだった。
あれ? ここは。
もしかして戻った!?
そしてしばらくすると、
「久しぶりなんだからちょっと話とかしよ」
またもや多苗に遭遇してしまい、全く同じセリフを言ってきた!
戻ったんだ、ホッとしたような複雑な気分に……
1つだけ本当にリセットされたようだ。
続き

