房家天乃は突然、友人の矢張李々佳に絶縁されてしまう。
その追い討ちをかけられるかのように、
「今月末までにはマンションを出ることにしたから……」
またもや勝手に決めてしまった天乃の夫……
「何で勝手なことするの!?」
天乃は声を荒げる。
「だってこうでもしないと、いつまでもただ家賃を払い続けるだけだろう? こうすれば同居も決心出来るだろうし……」
はあ?
「だから、私は今すぐ同居するなんてこと1言も言ってないでしょう!?」
天乃は必死で抵抗したが、
「じゃあ、どうするんだよ!? ひとりで暮らしでもしていくつもりなのか? 無理だよな~」
でも……夫の考えは変わらないようで……
娘の内世は、
「別にじいじ、ばあばの家に行ってもいいよ~、いろいろ買ってくれるし、ママみたいにうるさく言わないもん」
とはっきり言ってくれる始末。
「もし……パパとママ、別々に暮らすって言ったら……どっちと暮らしたい?」
天乃は1番言いたくなかったけれど、言わずにいられなくなり思わず娘に聞いてしまった。
「……どうして? ママ、ばあば、じいじの家に行きたくないの? 何で? ママも行こうよ」
娘は不安気になり天乃の問いには答えず、でも義実家へは誘ってきて……
娘は天乃の手を掴む。
「……そっかー……内世もパパと同じなんだ、じゃあもういいや……」
天乃は絶望してしまい思わず娘の手を振りほどいていた。
そして……
夫と娘が眠った頃、天乃はひとり起きるとやはりトイレへこもった。
「もう限界だ……何もかも……逃げたい今すぐここから……」
気づくと、苦情袋へ入れるだろうA4ぐらいの紙に、再び書き始める天乃。
出来るだけ紙いっぱいに書く。
最後に書いたことは……
……苦情承りますの製造者に会いたい。とくくった。
なので、苦情ではなく要望になり……
苦情袋に苦情やら要望をいっぱいに書いた紙をとうとう入れて、その袋の口をひもで結んだ。
続き
