誤配達〈5〉再び訪問するものの…… | いろいろしぃーのブログ

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「そんなことしたら、自分まで罪になるじゃないですか! 出来ませんよ~~」


配送業者の届久太郎(トドク タロウ)は思い切り断った。


「これ俺宛じゃないのに俺がこれ持ってるのもおかしいだろう!」


半ば逆ギレをする町替良得(マチガエ ラエル)。


「確かにおかしいし良くないですけど~~」


届久も困りながら、考えた結果。


「だったら本人に届けたらいいじゃないですか! そうしたら全てクリアですよ、ねっ」


届久は至極当たり前のことを言ってきた!


「確かに! そうだよな! 最初からそうすりゃあ良かったんだよな、何で思い付かなかったんだろう?」


途端に表情が一気に明るくなる町替。


「投函出来ないことに固執し過ぎたんじゃあないですか?」


またもや的を当てていた。


「……まあ、いいや! さっそく直接届けようぜ」


町替は向かおうとすると、


「あの……」と届久。


「何だよ」と町替。


「多分居ないんじゃないですかね? 留守っぽいです」


「あ……」


考えたら、何回も投函していて何の音沙汰もないことに気づく。


そうすると、確実に居ないことになる。


「考えたら思い切り平日ですしね……」


今日はまだ水曜日のしかも午後3時頃。


常勤ならば今は仕事中だろう。


「えーと、町替さんはサービス業か何かですか?」


思わず届久は尋ねた。


「え、あ、まーそ、そんなもんだ……て、いいから! 行くぞ!」


町替は何とか話題をそらして、隣の棟の102号室へ届久と向かった。



そして2棟の102号室のインターホンも押すものの……やはり何の音沙汰もなかった。


「留守ですね~」と届久。


「じゃあ、後は頼んだ!」


そう言うと、即座に町替は封書を無理矢理届久に押し付けると逃げ出した。


「あ! ちょっと町替さん!」


完全に逃げていく町替の背中を見て、ため息をつくものの……


届久は瞬時に思い付いた。


このままこの封書を持っているわけにも行かないので、なんと届久はまたそこの102号室の部屋ポスに投函した。


そして仕事を続ける為に配送車に慌てて乗り込むことになる。


もちろん、町替は自分の部屋まで戻ると、


「あーくそーっ!」


と叫んだのは言うまでもない。



続き