「今年のハロウィンは、なんと! 46年ぶりの満月のハロウィンなんだそうよ……」
姑は4人の息子の嫁を、それぞれ実家に呼んで話し出しました。
「そうなんですかー」
と感慨深そうに返す長男の嫁。
「はあ~」と次男の嫁。
「それがどうかしたんですかぁ?」
気だるそうにする3男の嫁。
「私達だけ呼んだことと何か関係があるんですか?」
真剣に尋ねる4男の嫁。
今、その姑の家には、姑と4人の嫁達しかいません。
「そうねー、わたし、実は今日のハロウィンで願い事を叶えようと思っているのよ」
姑は4人の嫁達に言います。
4人の嫁はお互いを見やりました。
そして、
「どんな願い事を叶えるんですか?」
長男の嫁が言います。
「それはあなた達の願い事を聞くまでは答えられないの」と姑。
嫁達はそれぞれいぶかしげになりました。
「あなた達だったら、どんなお願い事を叶えたいか聞きたくてね」
姑は更に言います。
すると、
「わたしは、土地と1軒家が欲しいですねー」
と最初は3男の嫁が答えました。
3男の嫁を皮切りに次は、
「わたし、わたしはねー、そりゃあ暮らしていくのに困らないぐらいのお金が欲しい~」
4男の嫁が答えました。
「……あーわたしは、夫に頼らなくても自立して仕事が順風満帆に出来ればいいですけど」
3番目は、次男の嫁が答えました。
「あなたはどんな願い事があるの?」
残るは長男の嫁だけなので、姑自ら指名します。
「わたしは……家族がみんなずっと健康でいられたら良いと思います」
長男の嫁はそう答えました。
「なーんでよ! お姉さん、もっと大きな願い事はないの? そんなのフツーじゃない?」
4男の嫁が口を挟みます。
「お義母さんの前だからって、いいところ見せ過ぎ~」
3男の嫁はなかなかはっきりした物言いをします。
「ホントーにそれが願い事? 他にないんですか?」
次男の嫁までいってくる始末です。
長男の嫁は考え出すと無言になりました。
「まあまあ、願い事は人それぞれ、どんな願い事でもそれはその人の願い事、他人がとやかく言うことではないわ」
姑はみんなを諭します。
続けて、
「そのせっかくの46年ぶりのこの満月のハロウィンに、みんなのそれぞれの願い事を叶えましょうよってことで呼んだのよ」
「でお義母さんの願い事は何ですか?」
と次男の嫁が聞きます。
「それはね、みんなとかぶらない願い事にしようと思っているの」
「ええー! お義母さんだけ言わないなんてズル~い!」
姑の言葉に不満げになったのは、4男の嫁でした。
「まあまあ、いいじゃないの。
ホントーに叶えられるかの方が重要なんだから」
姑はさえぎります。
「まーそうだけど、でどうやって願い事を叶えるんですか?」
4男の嫁が尋ねました。
