医者も経済観念を持たなければならない、っていうのが僕の持論です。
このネタは海外紙にも取り上げられたりしたのですが、日本ではまだまだ否定的な風潮でしょう。
それは「医者は金とは無縁たれ」という昔からの考え方がもとで、実際医学部で年配教授から「いいかお前ら、医者は金じゃねえからな」と口酸っぱく教えられたもんです。
「医は仁」という言葉もあって僕はもちろん賛成です。
金にまみれた医療は僕だって反対です。
でもきれいごとじゃ生きていけません。
さっき話した教授だって、あの歳になるまでず~っと固定給をいただくことしか知らず、その給料がいったいどういう経路をたどって自分の口座に振り込まれるのかを、おそらくほとんど知らないんだと思います。
実際最近の大病院の経営はそうとう厳しいそうで、院長や事務長クラスは経営にほんと頭を抱えてます。
診療報酬がちょこっと下がるだけでとたんに赤字転落、なんてのが病院ですから。
でもそれ以下の教授クラス部長クラスになってくると、まあ経営に参画している人もいるでしょうが、ほとんどがどこ吹く風。
そんな教授クラスが病院長などに就任すると、今まで経験したことの無い経営の厳しさを目の当たりにしててんやわんや・・・なんてのが日本中の大病院で当たり前のように起こってます。
結局、医学部で経営に関する授業が一切ないことが原因だと思います。
医者が病院を経営するシステムになっている以上、これは絶対に必要な知識だと僕は考えます。
というかごく例外を除けば日本ってお金に関する教育を一切しない国ですよね。
海外なんかは小学校から普通にお金に関する授業があるそうです。
それは置いといて、医者はお金と無縁たれという思想のもと医学部で経営学を一切教えないってのは、まあほとんどの医者が勤務医として生涯を全うするので必要ないという意見もあるのでしょうが、勤務医こそお金の流れをよく知るべきだと考えます。
・・・と偉そうに述べる僕だって、開業してからお金のことを必要に迫られて身をもって学んだわけで、勤務医のころなんて知りもしなかった。
だって誰も教えてくれないし教えられないから。
外来患者が100人こようが5人だけだろうが給料は変わらない、だから患者数が少ないと「あ~楽だった」だし、患者とトラブルになろうが病院の悪評が立とうがなんの影響もない、患者は来るのが同然と考える、自然と上から目線になってしまう・・・でした。
今は違います。
収益こそ最重視。
収益が出なければスタッフを養うことはできません。
スタッフを十分に養えないと良い医療が提供できません。
そのためには収益を出さなければならない。
そのためにはどうしたら良いのか、ってのを常に考えてます。
そうなると患者満足度にコミットした医療こそ大事である、という結論になるわけ。
ちなみに何度もこれは書いてきたけど、患者満足度にコミットした医療ってのと患者に迎合するのとは違いますからね。お歴々の皆様。
良い医療を提供すること、これが一番です。
でもそのためには商人(あきんど)としての才能も必要なのだと僕は考えてます。
医学部でもうすこし商人の才能を伸ばす教育をすると、勤務医たちの姿勢も自然と変わってくるだろうし、それがひいては良い医療につながるはずだと僕は信じてます。
まあ医療において商人はタブー視されてるから難しいんだろうけど、、、
この話、もし面白かったらまだまだ書けるぞ。