カノプス壺(canopic jar)は、ヒト形の臓器収蔵器。 



 

↑ ツタンカーメンの内臓4種を入れていたカノプスの壺 ↓

 

カノポス壺やカノープス壺、カノポス容器などの表記もあるが、一般的には「カノプス壺」でそのまま呼ばれる。

 

 

使用例
古代エジプトにおいてミイラを作る際、魂が宿るとされていた心臓を除き、特に重要と考えられていた臓器を取り出し、保存するために使われていたと考えられている。


 

外装にはオシリス神像やその子供たちなどが彫られており、特に主要なものは以下の4つ(ホルスの4人の息子)である。


 

イムセティ
人間の姿をしており、肝臓を守る神とされていた。

 

ハピ
ヒヒの姿をしており、肺を守る神とされていた。

ドゥアムトエフ
山犬の姿をしており、胃を守る神とされていた。

ケベフセヌエフ
隼の姿をしており、腸を守る神とされていた。

 

名前の由来
神話によると、カノプスはメネラオス王の水先案内人だったが、トロイアからの帰還途中に事故に遭い、死亡し、ギルダの海岸に葬られたため、町にカノポスの名が付いた。この町は現在のアブキールにあたる。

そして、その町ではオシリス神の像が壺の形で崇拝されていた。これと、ミイラ用のヒト形臓器収蔵器の形が似ているところからこの名が、19世紀につけられた。

 

↑ 一般的なカノプス壺、4体でセット。カノープスの厨子 ↓


黄金の厨子
死者の内臓を入れるカノプス壺を納める厨子。
カノープスの厨子(ちゅうし)と呼ばれる二枚扉の黄金の箱の中には、王の内臓を入れたカノープスの壺イアフメス・メリトアモンの棺


 

↑ 彫刻もハッキリと見える ↓

 

イアフメス・メリトアモンの棺

メリトアモンと言う名前の女性はたくさんいるのですが、この方は第18王朝のアモンホテプ1世の王妃だった方です。 

イアフメス・メリトアモンの棺はデルエルバハリのTT358で発見されました。



 

厨子の4つの側面には、それぞれひとりずつ女神が立っています。
ネフティスは死者の「肺」を守り、
ネイトは「胃」を守り、
イシスは「肝臓」を守り、
セルケトは「腸」を守っています。

 

 

↑ 厨子を守る女神の横顔 ↓

 

 

心臓だけは、死者の体内に残さなければならないとされていたため、取り出されていないとのことです。