竹の種類
竹は、イネ目イネ科タケ亜科に属する植物のうち、木本(木)のように茎(稈)が木質化する種の総称。
タケは気候が温暖で湿潤な地域に分布し、アジアの温帯・熱帯地域に多い。ササは寒冷地にも自生する。

タケ、ササの分布は北は樺太から南はオーストラリアの北部、西はインド亜大陸からヒマラヤ地域、またはアフリカ中部にも及ぶ。
タケ類の種は、世界で600種とも1,200種とも言われる。日本には150種、あるいは600種があるといわれる(いずれも学説によって異なる)。 日本に生育するタケ類のうち、代表的なものを以下に挙げる。

マダケ(真竹)
中国原産とも日本自生とも言われるイネ科マダケ属の竹の一種。別名タケ、ニガタケ(苦竹)、真柄竹など。中国および、日本の本州、四国、九州、沖縄に分布する。

↑ 亀甲竹(別名仏面竹) ↓
モウソウチク(孟宗竹)
アジアの温暖湿潤地域に分布する竹の一種である。種名は冬に母のために寒中筍を掘り採った三国時代の呉の人物、孟宗にちなむ。別名江南竹、ワセ竹、モウソウダケ。

ハチク(淡竹)
中国原産の竹の一種。黄河流域以南に広く分布し、日本ではモウソウチク、マダケに次いで各地でよく植栽されている。
北海道南部以南に分布し、モウソウチクよりも耐寒性を有するために特に日本海側に多い。川岸や山地では野生化しているものもある。別名アワダケ、呉竹(くれたけ)。

↑ 孟宗竹 煤竹 ↓
ホテイチク(布袋竹)
マダケ属に属する竹の一種。
別名多般竹、鹿児島県ではコサンダケ(小桟竹・虎山竹・五三竹)と呼ばれ、奄美大島ではくさんでー、だーなとも言う。

キッコウチク(亀甲竹)
モウソウチクの突然変異で、稈の枝下部分の節間が交互に膨れており節が斜めとなった竹である。キッコウチクの別名にブツメンチク(仏面竹)があるが、これを隆起が大きい別品種として区別する場合がある。

ホウライチク(蓬莱竹)
イネ科ホウライチク属の多年生常緑竹である。地下茎を伸ばさず株立状となるためバンブー類に分類される。
東南アジアから中国南部にかけての熱帯地域を原産とし、桿の繊維を火縄銃の火縄の材料とするため日本へ渡来し、中部地方以西に植栽されている。
ナリヒラダケ(業平竹)
別名ダイミョウチク、セミアルンディナリア。 葉は葉枝先に4~6枚ずつ付き、長さ10~15cmで、無毛で硬質、葉耳は発達せず、狭披針形をしており先が尖る。
稈は直径3~4cmと細く、節間は長く枝が短い。若竹は緑色だが、冬には次第に紫色を帯びる。
高さは5~8m。枝は一年目は節から3本出るが2年目からは7~8本出る。タケノコは7月上旬。皮(稈鞘)は、帯紫緑色で無毛。
チシマザサ(千島笹)
イネ科タケ亜科ササ属に分類される、大型のササ(笹)の一種。
稈の基部が弓状に曲がっていることからネマガリダケ(根曲竹、根曲がり竹)の別名があるほか、コウライザサ(高麗笹)、アサヒザサ、ジダケ(地竹)、ササダケ、ササマゴ、などとも呼ばれる。

トウチク(唐竹)
中国南部・台湾原産の多年生常緑竹。造園業界ではダイミョウチク(大名竹)と称して流通している。
タケノコの時期は5~6月頃で、皮が紫色をしている。食用とするが灰汁がある。

シホウチク(四方竹)
中国原産の多年生常緑竹。四角形の稈が特徴的な植物で、和風庭園や建物周り、生垣に利用される。別名シカクダケ、イボダケ。
一般のタケ類が円柱形の茎をもっているのに、このタケだけは鈍四稜形の茎を有する
カンチク(寒竹)
日本原産の竹の一種だが本来の自生地は不明である。種名の由来は晩秋から冬にかけてタケノコが出ることからであり、耐寒性がある訳ではない。
稈は黄色または黒紫色で、普通2mほどであるが、時には5-6mになる。葉にはまれに白条がある。
ヤダケ(矢竹)
常緑多年生のタケ亜科の植物。タケ(竹)と付いているが、成長しても皮が桿を包んでいるため笹に分類される(大型のササ類)。
種名は矢の材料となることから。本州以西原産で四国・九州にも分布する。別名ヘラダケ、シノベ、ヤジノ、シノメ。

メダケ(雌竹)
関東地方以西の本州、四国、九州、琉球まで広く分布する多年生常緑笹の一種。主に川岸や海辺の丘陵などに群生する。
稈の高さは2〜8mほど、直径1〜3cm程度で笹としては大きい部類だが、その姿はすらっと細く伸び女性を思わせる。別名、シノタケ(篠竹)オンナダケ、メダケ(女竹)、ニガタケ(苦竹)、カワタケ(川竹)、ナヨタケ。

↑ 人面竹=亀甲竹仏面竹) ↓
ある程度大きく育った竹から、水を通さない硬い節で複数に仕切られた稈(かん)と呼ばれる茎などが得られる。

伐採後に乾燥させた竹の稈は強靭であり、細工が容易で、木材に乏しい弾力性に富んでいる。そのため、和弓や釣竿など、ばね性の必要な製品の素材として古来広く利用されてきた。
竹竿は内部が空洞なので、管としての性質を強く持つ。つまり、しなやかで強い素材である。しかもそれを構成するのが細長い繊維細胞であり、これも管である。したがって、特に引っ張りには強い。
しかし、横からの力には管が壊れる形での破壊が起こりやすい。また、荷重を支えるのには向かない。状況に応じ、そのまま、また、割って細い板状にして使用される。横からつぶしたものはロープのようにも使用される。
さらに細い棒状にしたものは竹ひごと呼ばれる。木とは異なり竹を割り竹にするときは穂先から根元方向に割るとほぼ均等に割れる(俗に木元、竹うらという)。
伐採したままの竹を青竹(実際には緑色)と呼ぶ。火で焙ったり(乾式)、苛性ソーダで煮沸したり(湿式)して油抜きをした晒し竹、ある程度炭化させた炭化竹、伐採後に数カ月から数年間自然に枯らしたもの、家屋の屋根裏で数十年間囲炉裏や竈の煙で燻された煤竹と、種々の素材が得られる。
これらは弾力性、硬さ、耐久性などが異なり、利用目的によって使い分けられる。
青竹は容易に入手できるが、耐久性に問題があり、晒し竹や炭化竹に加工することでその問題点は改善する。
煤竹は独特の色(煤竹色)をしており、硬く、耐久性に富むが、入手は困難である。

桿はほぼ円柱状で中空であり、軽量、丈夫でよくしなる。そのため釣り竿や棒高跳の竿などの特殊な使用例がある。
伐採年齢は4年以上のものが強度、収縮率、比重などから良いとされている。
また、伐採時期については、夏から初秋にかけての地下茎の成長期に貯蔵栄養分が糖として利用されるため、2月から8月(にっぱちと俗にいう)に伐採すると害虫の影響などで耐久期間が短く長期保存に向かなくなるといわれている。








