竹谷とし子です。

皆さんは「日本人とは何か」なんて考えたことがありますか?

竹谷とし子ブログ

著者の斎藤明美さんが、憧れと敬愛の念を抱いてインタビューした25人が登場する『最後の日本人』(清流出版刊)。

女優の高峰秀子さんに始まり、俳優の緒方拳さん、脚本家の山田太一さん、字幕翻訳家の戸田奈津子さん…そして最後は、プロ野球の王貞治さんと、そうそうたる顔ぶれ。

各界を代表する25人の言葉に共通するのは、「人としての清潔さ」です。その言葉は、ずしっと胸に響きます。

「男はつらいよ」で有名な、映画監督の山田洋次さん。
日本映画が金もうけ主義におちいりかけている中、
「絶望するのは簡単ですよ。難しいのは、何とかするんだという意志を持つこと。意志の力で希望を持つしかないと思います」。


ファッションデザイナーの森英恵さん。憂いと怒りにも似た感情を見せて、
「日本は資源のない国なんだから、人間力が一番大切なのに…」と。

脚本家・映画監督の松山善三さん。
「誰も自分を叩いてはくれないよ。自分のお尻を叩くのは、自分しかいないんだよ」「我慢しなさい。我慢の先には必ず幸せがある」

そして、“世界の王貞治さん”。
王さんは中華民国(台湾)籍ですが、日本に生まれ育ち、プロ野球界のスターとして、日本の国民栄誉賞を受賞される足跡を残されましたから、“最後の日本人”の掉尾を飾るにふさわしいんでしょうね。

王さんの父親は、幼いころからいつも、こう言っていたそうです。
「人に迷惑かけるな。人のお役に立て」


王さんが巨人に入団してから22年、毎日、テレビの前で一喜一憂しながら、ある時は「なんであのやさしい球が打てないんだ!」とテーブルを叩き、またある時は、「ようし、よくやった!」と心から喝采を送ったそうです。

息子の引退の日、ポツリと言った言葉は、「お役に立ててよかったな」。
王さんは、「これは私にとって、最高の言葉であり、何物にもかえがたい勲章だった」と。

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人のどの方にも、信念、努力、謙譲、いさぎよさなど、忘れ去られていくような日本人の美徳が輝いています。

日々の喧噪(けんそう)の中、見失いがちな自分自身を、改めて見つめ直せる一書です。読後、爽やかな清風が心を吹き抜けました☆