エッセイ84話『声に宿る人間性、カンヌで輝いた表現者たち』

 

The first-ever Best Actress award for a Japanese person at the 79th Cannes International Film Festival.
While the afterglow of that world-shaking achievement was still fresh, actress Tao Okamoto and renowned French actress Virginie Efira, who both starred in the Japanese-French co-production 'Suddenly Feeling Unwell' (directed by Ryusuke Hamaguchi, released June 19th) and achieved that glorious honor, along with director Ryusuke Hamaguchi, held a press conference at the Japan National Press Club in Tokyo on the 26th.
As a reporter myself, I attended the event with a racing heart.
(Photos were also taken by me at the Japan National Press Club)

 

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Essay 84: 'Humanity Residing in the Voice, Performers Who Shined in Cannes'|TOMOMI SUZUKI A SEED

 

第79回カンヌ国際映画祭での、日本人初となる最優秀女優賞受賞。
世界を揺るがしたその快挙の余韻が冷めやらぬ中、

​日仏合作映画『急に具合が悪くなる』(濱口竜介監督、6月19日公開)に

ダブル出演し、見事その栄冠に輝いた女優の岡本多緒さん、

フランスの名優ヴィルジニー・エフィラさん、

そしてメガホンを取った濱口竜介監督が、

東京の日本記者クラブで5月26日に会見を開いた。
私も一人の取材者として、胸の高鳴りを覚えながらその場に出席した。
(写真も日本記者クラブにて自身で撮影)

​パリを主な舞台に、エフィラさん演じる介護施設長と、

岡本さん演じるがんを患う日本人の演出家が出会い、

絆を深めていく物語。

 

岡本さんは、こんな言葉を口にされた。
「濱口監督は声をすごく聞く監督なので、

声はいろいろとバレてしまう。緊張感がありました」
​嘘をつけない声の重み、すべてが白日の下に晒されてしまう緊張感。
その言葉の真意が、私の胸に人一倍リアルに突き刺さる。
そして、この言葉を受けるように濱口監督が静かに放った、
「声の中に人間性が宿る」
という一言は、名言として深く私の心に灯った。
 

世界の最前線で光を放つ表現者たちが教えてくださった

「声」と「余白」の深い思想と言葉たちが、

今も私の胸の奥で心地よく響いている。

 

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エッセイ84話『声に宿る人間性、カンヌで輝いた表現者たち』|TOMOMI SUZUKI A SEED