頑張って食事制限して、体を健康的に保てていたころは、毎朝鏡を見るのが楽しみだった。

お化粧も楽しくて、会社で 何度も鏡を見て、努力している自分を誇らしく思った。

努力しないでは痩せられない。

何か(美しさや健康)を手に入れるには、何か(好きな食べ物、友達との飲み会、出張先での美味しい郷土料理、結婚披露宴でのウェディングケーキ、仕事帰りのビール、嗜好品すべて)を捨てないといけない。

そうやって、半年間 歯を食いしばって頑張った。

出張先で 他の社員がお寿司やラーメンを食べているとき、わたしは「アレルギーで食べられない」と言って、コンビニでサラダを食べた。

実際、三十過ぎてからアトピーになったので、アレルギー治療のために、小麦粉や砂糖を控えるよう言われていたのは本当。

でも、食べちゃいけない、わけじゃなかった。

でも、早く成果を出したかったから、とにかく頑張った。ホテルの部屋に戻って、必死にスクワットした。

痩せた自分は、常に誇らしかった。

初めて自信を持てた。

と言っても、痩せではないけど、人生ずっと肥満だったわたしにとって、普通体型になれたことが嬉しかった。

でも。

これを維持するために、ずーっと、ずーーっと我慢を強いられるのかと思うと、ぞっとした。

10月9日。

その前日は私がボーカルをしているライブがあって、差し入れにたくさんお菓子をいただいた。

うれしかったけど、1つも食べなかった。

みんなが美味しそうにバウムクーヘンやチョコパイを食べているのを見て、切なかったけど、我慢できている自分を褒めて褒めて、我慢した。

ファミレスに夕飯を食べに行ったけど、わたしはもう、その日に食べて良いカロリーが300くらいしか残っていなかったので、お腹ペコペコだったのに、サラダだけにした。

まわりがチキンやチャーハン、パスタを食べているのが羨ましかった。

その翌日だった。

ついに、プチンって、何かが切れた。

「わたしだって、わたしだって たくさん食べたいのに!」

って、ポロポロと涙が溢れて、子供のようにわぁわぁ泣いた。自分でも制御できないくらい、涙が溢れてきた。

ホワイトデーに頂いて我慢していたお菓子から、家中の食べ物を、半年ぶりに口に詰め込んだ。

ずっと我慢していた食べ物、甘いものを ひたすら詰め込んで、飲み込んで、快楽に浸って。

そのあと、ひどい罪悪感で胸が押しつぶされた。

10月から11月にかけては、過食4日連続、断食5日、過食2日、断食1日、、、みたいに、メチャクチャな日々を過ごし、心も荒んでいった。

もう12月なのに。

過食は全然おさまらず、お腹もお尻も顔も腕も。
全てが大きく膨らんで、虚しさと自責と罪悪感と絶望でいっぱい。

こんな自分をどう受け入れろと…!?

今朝、練習のために朝から惣菜を食べた。

食べたい気持ちがソワソワと現れて、お菓子をどか食いしたくなる。

太った自分は、やっぱり大嫌い。

痩せたい、健康になりたい、普通になりたい。