女医と話してたら、ほんとかわいそうになってきた。
ERで真剣に患者の生死と向きあっている真面目な勤務医が、低賃金且つ劣悪な労働環境に置かれ、いい加減な開業医がのほほんと高収入を得ている。
救急車のタクシー代わりの利用など、患者側のモラルの低下も話題になっているが、もう一つの大きな問題は、クレイマー患者及び家族だ。
入院した時、この人達(ERの医師、看護師)は何をこんなに気を使っているのだろうか、不思議でならなかった。
必要以上に気を使っているように僕は感じた。
女医曰く、患者さんには、プロの患者と素人の患者がいるのだそうだ。
そんなクレイマー(プロの患者とその家族)の標的もまた真面目な勤務医なのだ。
インフォームドコンセントは、そんなクレイマー患者や家族から医者を守る役割をする。
けれども、クレイマーの一つの特徴は、苦情は言うが決断をしないことだと云う。
インフォームドコンセントは、患者及び患者の家族が決断する為のものだろう。
文句は散々言うが、決断を迫ると医師に任せると云うのだそうだ。
あげく、ミスがあれば120%の責任を医者に負わせる。
なんか医療崩壊だけの話でなくて、いろんなところで同じ様な事になってる。
決断するものが責任を負わされるのは仕方がない。
だが、リスクを負って決断をするものにはそれなりの報酬を与えるべきだ。
そのうち、だれも決断をしなくなる。
そう考えるとアメリカで起きていることがもうすぐ日本で起きるのは目に見えている。
救急車は有料になり、医療費は高騰する。
当然の帰結としてそうなる。
以前の日記で書いたが、性善説で生きられない社会は、リスク管理に多大なコストがかかる様になる。
そして、先端医療は金持ちしか受けられない世の中は確実にやってくる。
アメリカの実情が一概に悪いと言っているのではない。やはり進んでいるのは間違いない。
自己責任を問うのは、フェアなことだと思う。
そうなってから文句をいっても無駄だ。そうなる原因は自己責任を果たさない患者やその家族にもある。
もうこの流れは止められまい。
僕自身、流れに抵抗する術を全く持たないが、
せめて身の回りだけでも、性善説で生きられる環境が得られればと思う。
(こんな実態が、いい加減な心療内科クリニックが激増する遠因になっていることがよーく解かったよ。)