【カルト】 フリーエネルギーの王様「EMAモーター」
真空から無尽蔵にエネルギーを取り出す装置、というと「波動エンジン」が有名ですが、波動エンジンはイスカンダルのユリーシャがまだ地球に来られてませんから人類の自前の科学力では実現が困難なのでさておくとして、、、現代の地球人が考案したと主張するフリーエネルギー装置には様々なものがあります.その中でも「EMAモーター」はフリエネ業界の王様じゃないかと思うんです.
今回はこの本からご紹介.1996年発売です.フリエネ関連書籍はかつては年に数冊のペースで何かしら出版されていたように記憶していますが、近年では出版数が減っている気がします.ネットの情報の方が速くて豊富なので出版してもあまり売れないからでしょうか? なので、1980~1990年代ぐらいがフリエネ本の旬の時期だったかと思います.
このEMAモーターは、電力を取り出しつつ自律回転し、回転しながら放電発光し、冷却する.などとフリエネ業界の王様的に美味しい装置です.
しかも、発明者が突然失踪してます.フリエネ開発者は石油・電力会社により殺される危険があるのだっ!という陰謀論ともリンクする展開がこれまたフリエネの王様の地位を高めるのに一役買っています.そして、開発者の失踪後にEMAモーターを再現出来た者は誰一人として居ないのです...
ひら的には磁石とコイルでできた装置をグルグル回して超効率で発電しましたというネタは一切信用しません.マクスウェル方程式に大きな修正項を付け足す必要を認むと言わんばかりの説はアリエナイってことで切り捨てて良いと思います.
ただ、そんなヒラサカでもEMAモーターにだけは一抹のロマンを感じずにはおられません.ロマンの源が、放電と自己冷却というkey wordです.放電現象には未知の物理があるという説には抗いがたい魅力を感じます.そして冷却したっていうエントロピー逆行な悪魔的展開がイイ感じなEMAモーターさんです.
EMAモーターは1973年に話題になりました.こんな写真も残っていて、実物を見学した日本人もいたくらいです.ふとっちょのおじさんが開発者のエドウィン・グレイさんです.

このグレイさんは電気工学の知識を持たない事が幸いしたというのですが、それを割り引いてもかなり破天荒な説を唱えてらっしゃいます.
「このモーターは『冷たい電流』を使っています.その冷源は磁束です.だから冷却は不要です」
磁気冷凍という技術ならあります.スピンと格子の間でエネルギーをやり取りするという磁気冷凍の原理がEMAモーターの冷たい電流と同じとは考えにくいです.EMAモーターがスピントロニクスを先取りしていたらそりゃすげえ.
↓EMAモーターのブロックダイヤグラム

↓放電・蓄電部回路図

残念ながら、ブロックダイヤグラムと回路図のナンバーが不一致なので読み解くのは難しいです.
回路図から判るのは、
1) ダイオードから左がチョッパ回路で、モーターの回転でメカニカルにチョッパするんだろう
2) ダイオードで整流してC1C2に直流高圧を蓄積
3) C1C2の先にはS1S2のスパークギャップがあり、ここが放電発光の現場と思われる
4) ところがS1S2の先にはL1L2があり、こりゃなんじゃ?
123は普通の回路です.不明なのは4です.瞬間的に大電流を流す筈のスパークギャップS1S2の先にコイルL1L2が立ち塞がって電流変化を邪魔するので、一体この回路は動くんだろうか? この回路を素直に読むならば、LC並列共振回路にスパークギャップが挿入されていて、そこで交流放電が起きるというのがEMAモータの肝と言えそうなのですが、、、よく判らんちんです.回路シミュレーションをしたくとも、放電を計算できる回路シミュレータなんてあるのかどうか知りませんです.
未知の放電現象により真空からエネルギーが流れ込むから共振が自然に増大するとでも言うのでしょうか? 放電現象の負性抵抗がエネルギー流入の原因などとするカルト説もあります.
ちなみにスパークギャップというとテスラコイルで使われますけど、テスラコイルのスパークギャップはまだ発振回路を手軽に調達できない時代に、放電を利用して電流を断続させようとしたカラクリですので、不思議ではありません.テスラコイル自体にも不思議要素は無く、理科実験で使える高圧発生器に過ぎません.
EMAモーターの不可解さはこれに留まりません.肝の放電部分に空気を送風するんだそうです.

送風について開発者のグレイさんは言います.
「空気を加湿して、火花放電の条件を良くするためです.また空気中の酸素を利用してもいます」
破天荒では済まされない何かを感じずにはおられません.というか、己の凡庸さを痛感します.
あぁ放電したい.バッテリーはビンビンだぜ.
上記の記事は、下記の「YOUTUBE」より
日本の方が、政策実験をされている画像も有ります!
EMAモーター(1950年代に特許を申請している)
