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ブログをご覧頂き、ありがとうございます
現在4歳になる心臓病の長女の妊娠~出産までを振り返っています。
今の家族の状況です
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36週1日(2016.4.19)
吸引・・・
吸引って何???
どうやるの???
足元では着々と準備が進み、
ついに
「じゃあ力抜いてください。器具入れますねー。」
ぐぐぐぐぐっ
!?!?
うぁぁぁ
いっだぁぁぁい
勝手なイメージで、吸引って柔らかいシリコンカップみたいなの入れて赤ちゃんの頭にぴたってくっつくのかと思ってた。
ぜんぜんちがうっ!
お椀型の器具をそのままの形でぐりっぐりっと股の中に入れていく。
パニック状態のまま、
「じゃあいきますね」
うんわぁぁぁぁぁぁ!!!!
すんごい勢いの痛みが駆け抜ける。
無理やり入れたお椀&さらにでっかい物体がすさまじいスピードで体の中から引き出される。
人生で一番の痛み。
次の瞬間、
うんぎゃあうんぎゃあ
出てきた!!産まれた!!
私達の赤ちゃん!!
「おめでとうございます!かわいい女の子ですよ。」
軽く拭いて、胸の上に赤ちゃんを置いてもらう。
えっ・・・?
頭・・・・
頭の上に頭がある??
もちろん私達夫婦は知らなかった。
吸引分娩後の赤ちゃんの状態を。
吸引ってことは頭が吸われるのである。
柔らかい赤ちゃんの頭。
頭の上にお椀を乗せたように伸びていた。
えっ、大仏様みたいなんだけど。
どうしよう、これって直るの?
私、この子のことかわいいって思えるのかな。
最初に抱いた感情は“戸惑い”だった。
後から聞いたら夫も同じことを考えていたらしい(笑)
突然のことすぎて看護師さんにも頭について聞けなかった。
そして数枚写真を撮ってもらい、処置に連れていかれる赤ちゃん。
このあと、すぐに造影剤を入れCTをとらなければならない。
私はといえば、産後の処置が残っていた。
局所麻酔をかけられ、いつの間にか切られていた股を縫われる。
いででででっ
えっ、これ麻酔効いてるの?
と本気で疑う痛さ。一針ごとに激痛が襲う。
あんなお産の後にまだ痛いことが残ってるなんて(泣)
何はともあれ、2016年4月19日2395gで長女が産まれ、時間の感覚も失われた分娩は実に9時間38分に及んでいた。
それにしても痛かった。
最後はジェットコースターのようなお産だった。
あんなでかいものをみんな自力で押し出すなんてすごすぎる。
処置も終わり、ベッドの上で落ち着くまで休憩。
「頑張りましたね」
看護師さんが労ってくれた。
その瞬間、
涙が溢れた。
大声をあげて泣いた。
きっと、看護師さんも夫も感動の涙だと思ったことだろう。
違う。
これは絶望の涙。申し訳なさの涙。
2800gくらいかなと予想された赤ちゃんは産まれたらもっと小さかった。
心臓病の赤ちゃんにとって、一番生きやすかったのはお腹の中。
どうして昨日、「このまま点滴を続けてください」と言わなかったんだろう。
もっとお腹の中で大きく育ててあげればよかった。
私はこのあと、幾度となくこの後悔の念を抱くことになる。
今日、この時から赤ちゃんにとって苦しい人生が始まる。
一番最初に体の中に入れるのは母乳ではなく、造影剤。
すぐに待ち受ける十二指腸閉塞の手術。
ごめんね。
つらい想いさせてごめんね。
大変な人生を歩ませてしまってごめんね。
涙は数十分止まらず、その間、夫は何も言わず背中を撫でていた。
看護師さんも静かに寄り添ってくれていた。

