こんばんは。
お話的には、ここは
たたみかけるように更新したいところですが
やっと書けそうになりました。
所さんと3回目に会って、
「ワインでも」とおうちに誘われた続きです。
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雨の中、所さんについていくと
きれいなマンションに着いた。
鍵を開けて、お部屋に入る。
こぢんまりとしたワンルーム。
「片づけが苦手で
散らかってるんだけど・・・」
と、所さん。
たしかに、ドラマに出てくるような
渋い独身男性のおしゃれな部屋ではなくて、
生活感がある。
キッチンに丸ごとのキャベツがあったり
ハンガーラックに服がいっぱいだったり。
でも、汚くはないよ。
物が多いタイプ。
なんか、私と似てる・・・
チラシとかパンフレットとか
気になったものが捨てられなくて
そのへんにちょい置きして
地層になっちゃうのだ。
で、雑然としたお部屋の一角に
そこだけ神聖そうなエリアがある。
チェストの上、
所さんが尊敬する偉大な野球人の写真や
先輩との記念写真、
神社のお札なんかが丁寧に飾られてる。
こういうとこも、私の部屋と似てるな。
散らかってるくせに、
家族の思い出写真とか、
アートセラピーの作品、
水晶の石やらが飾ってある
「神聖エリア」が、うちにもある。
なんだか、落ち着く。
きれいで居心地いいっていうのとは
違うのだけど。
ところで、私は
男の人の部屋に2人だけというのは初めて。
この歳で?って感じだけど、
単純に、元夫が結婚するまで実家住まいだったから。
なので、誘われて付いてきたのも
初めてだ。
「ここに座って」
座椅子を勧められた。
ガラスのテーブルを前に
私たちはL字型に座った。
照明は、やわらかいベッドランプだけでムーディー。
所さんは、医療用の
特別な補助靴を履いているので
靴をぬぐと、
室内ではひざ立ちで歩くことが多い。
ワインとグラスを持ってきてくれた。
乾杯。
ワインを口にしながらも
お店とは違う、密室の空気に
私はちょっと緊張してた。
そんな私の気を知ってか知らずか、
所さんは色々見せてくれる。
彼は野球が大好きなんだけど、
星野仙一に会ったときにもらったという名刺や
大学の野球部OBのみなさんとの写真とか。
私はあまり野球を知らないので
ふむふむ、と見てたのだけど、
今思うと、
これは、男の子が趣味のコレクションを
「見て見て!」とアピールするのに似てたのかも。
それから、
東京湾ディナークルーズのチケットも見せてくれる。
会社で定年祝いにいただいたんだとか。
ペアチケットだ。
そして
「これをかっぱさん、持ってて。」
と、くれた。
私が持ってる?
その意味は?
とか思ったけど、
まあ、このまま関係が続けば
行くかもしれないし、
とりあえず
流れに任せてもらっておいた。
たぶん・・・・
今、振り返ると
これらは、所さんなりのアピールだったのかな。
面と向かうと甘い言葉とか
全然言わない彼。
ダジャレや軽口は得意だけど
恋愛方面には照れ屋で不器用なのだ。
まったりとした時間が流れる。
終電・・・そろそろ帰らなくちゃな・・
って頭をよぎったんだけど
なんとなく去りがたい。
お別れしたくない!ってほど
大好きモードではなくて、
もっと知りたい、という感じ。
さらに言えば
この後、どんな展開になっていくのか
見てみたい、という好奇心だった気がする。
世間的には、
男性の部屋に泊まるということは
色々あってOK、と覚悟したことになるのかな。
でも、この時の私は
そんな覚悟は全然なくて
ただ、「この先どうなるんだろう~?」って感じだった。
所さんが私の意に反することは
絶対しないだろうという、感覚もあった。
まったりしているうちに夜が更けて・・
電車がなくなっちゃった、
じゃあ、泊まっていこう、となった。
「そこじゃ悪いから
ベッドで寝てください。
俺は床で寝るから。」
と、ワンルームのベッドを勧められる。
さすがに、他人のベッドは敷居が高い。
「大丈夫。座椅子倒して寝られます。」
と私。
少し押し問答したけど、
それで落ち着いて
「じゃあ、俺も床で寝よう」
と、所さん。
そこからが、面白かった。
所さんは、
やおら、ズボンを脱ぎ始めた。
ん?んー?
「えっと、キッチンのほうへ行ってましょうか」
「平気、平気。
すぐ終わるから。」
と、部屋着の半ズボンになる。
そして、寝る前にトイレに行く。
それが、ドア開けっ放し。
音、丸聞こえだよーー(^^)
酔っ払ってたのかよくわからないけど、
このドア開けっ放しは
今でもそうなので、
一人暮らしの癖なんだろーか。
そして
私が座椅子を倒すと、
その横の床に
ごろんと寝転がって
無言で、私の手を握ると、
あっという間にぐーぐー寝てしまった。
手をつないだまま。
なんて、天衣無縫なふるまい・・・
あっけにとられている私。
高いびきで寝ている所さんをじっと見る。
淡い照明の中、
半ズボンから所さんの足が見えてる。
不自由なほうの足、
初めて見た。
それは、子どものように細い細い足だった。
左右の足で、全然ちがう。
胸をつかまれたような気持ちになった。
でも・・・でも、
それをゴロンと
私の前に投げ出して
ぐーぐー寝ている所さん。
よくわからないけど、
笑いがこみあげるような、愛しいような。
握っている手は
あったかくて、すごくゴツゴツしてる。
寝づらいけど
つないでおくことにするか。
・・・長くなったので
次回に続きますね。
(つづく)