去る3月29日。

満開の桜咲く昼日中、下北沢にある劇場「ザ・スズナリ」でプレオム劇を観劇した。

 

エスカレーターに頼って駅の表に出ると新しく生まれ返った駅前は広々としていて、春の影が優しい。

 

 

駅前では、早速コンサートのお出迎えだ。

この街ならではの独特の趣きのある景観だ。

 

 

 

中心街は大小の劇場が点在し、韓国の大学路(テハンノ)には遠く及ばないが、さながら演劇の街と言っても過言ではない。

ちなみに、韓国のテハンノには100以上の劇場が林立し,韓国のブロードウェイと呼ばれ、自ずと国の文化芸術支援の実態を見せつけられる。

 

 

さて、横路に入ればディープな雰囲気の飲食店が軒を連ねていて、昭和が重なり写る。

しかし、訪れるたびに街は時代に合わせようとして、もがきながら、変貌していく様だ。

 

トボトボ歩いて「ザ・スズナリ」につく。

 

 

演目は、故中島淳彦作『片鼻』。

 

人間は自分のことはわかってない、ましてや、他人のことなど分かるわけもないと言う、作家独特のアイロニーか、主人公と身内や親しい人との間に次々と展開する、作家独特の、「ふざけた」擦れ違いシーンが面白い。(中島淳彦氏は常々「ふざけたもの」が書きたいと言っている)

それでも、人間は外的条件が常に変化する中で、自分自身も、変化しながら、他人と共存して真摯に生活している。

その為に、人々は無意識のうちに、その場その場に合わせながら、小さな幸せを求めて必死に生きようとしている。

その必死さがまた可笑しい。

 

客席からは、笑いが絶えない。

 

それにしても「プレオム劇」の女優さん達の何と達者なことか。

それぞれの女優陣が、しっかりとキャラクターを捉え、舞台上で確実に生活している。

満席の観客も一体化して芝居に参加し、共に舞台を創り上げている。

 

 

私は、これまで伝承されてきた「映画は監督、舞台は俳優」と言う先人の含蓄ある言葉を、改めて考えさせられた公演であった。

 

勿論のこと、第一に作家・演出家を尊重することは至極当然のことである。

 

 

 

 

故中島淳彦さんの奥様、馬場奈津美さんと。

 

 

片鼻 | プレオム劇

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