”最後の職人” ニッポンを支える男たち | 三時の作業日誌

三時の作業日誌

鍛金・板金・溶接
インダストリアルデザイン
様々な知識や技術を活かし
モノ作りをしています。

先日、NHKにて放送された
プロフェッショナル仕事の流儀

”最後の職人”

漆カンナ職人  中畑 文利
やすり職人     深澤 敏夫
を紹介していました。

まずは、漆カンナ職人。
様々な漆芸品に使われる原料の、漆。
その漆は、独特な形状のカンナで
木肌を削りとって樹液を採取しています。
漆かき職人それぞれのクセに合わせ
一つ一つオーダーメイドにて
自由鍛造で製作されています。
「このカンナは宙を舞うんだ。」
「このカンナじゃないと仕事にならねぇ。」
と漆かき職人は言います。

次に、やすり職人。
様々な素材を削るための道具である、やすり。
それぞれの加工のための特殊な形状に応え
一本の鋼材にタガネと金槌を用いて
数百の目を立ててやすりに仕立てる。
先端医療用の道具をつくる職人や
伝統工芸品をつくる人間国宝も
「このやすりでないと嫌だね。」
「このやすりでないとつくれない。」
と言います。

彼らは文字通り…”最後の職人”

なぜ、そんなことになったのか。
皆さんも知っての通り。

しかし、その流れは変わらない。

国が、国宝や重要文化財などの修復に用いる
漆は原則として国産とする。
と決めたそうです。
では、漆カンナ職人がいなくなったら…
どうやって国産漆で修復するの。

先端医療の器具の製作に用いるやすり。
やすり職人がつくったやすりでないと
滑ってしまって素材が削れない。
では、やすり職人がいなくなったら…
どうやって命を助けるの。


かつて深澤さんは
この技術を絶やすまいと
弟子をとることも考えた。
しかし、大量生産のやすりにおされ
自分の家族を養っていくのでやっと
今年、七十五歳。
三代続いた店も
自分の代でたたむと決めた。

「いっぱい買ってくれて、いっぱい使えば
辞めることはなかったんだろうけど。
お客さんに対しても
安い、機械で作ったものをたくさん買って
この、こういう道具を大事にしなかった
報いだぞっていう。
そういうふうに言うと
負け惜しみになっちゃうな。」

深澤さんのその言葉。
笑いながら言っていたけど
寂しそうな表情をしていた…