少し前の映画になるが、『13デイズ 』を観た。
今まで「キューバ危機」という史実について、特別な意識を
もっていなかったので、何となく見始めたのだが、最初から
緊迫感を帯びた仕上がりになっており、非常に引き付けられた。
ソ連がキューバに核ミサイルを準備し始めていることを
知ったホワイトハウスは、軍が即刻の空爆・キューバ侵攻を
当然のこととして進言する中、奇襲作戦や核戦争を回避すべく、
軍部、そしてソ連との駆け引きをすすめていく。一触即発の
状態の中でも、常に自分の信念に基づいて行動する
ケネディ大統領、ロバート・ケネディ司法長官、大統領特別
補佐官ケネス・オドネルの姿が映し出される。
結果的には、ケネディが好戦的な軍の提案に折れず、
まず海上封鎖をすることでソ連側の譲歩を促したことにより、
そして、そうしたワシントンに対してクレムリンが(未だに
明らかな理由は分からないが)ミサイルの撤去に応じたことに
より、空爆、そして、第3次世界大戦は回避される。
ポニーキャニオン
私が生まれる前の出来事だが、この時に両大国が核を
使用した戦争に突入していたならどうなったのだろう、と
考えると、この映画を見ながら戦慄を感じざるをえなかった。
この時の大統領がブッシュのような人物でなく、JFKで
よかったとつくづく感じた。
日頃は政治家という職業に対して、あまり近親感が
ないためか、シニカルな私だが、キューバ危機を乗り越える
JFKたち政治家の姿には、心を打つものがある。彼らが
それだけ偉大な政治家だったのかもしれない。とはいえ、
同じような危機にさらされているという点では、現代人の
私たちも同じことだ。今、キューバ危機のような出来事が
勃発したとすれば、人類の未来のために、JFKのような
働きをしてくれる政治家が世界にいるのだろうか?
いる、と信じたい。が、不安もある。
危機管理という点で、まだまだ不勉強な日本だ。
『13デイズ』は私たち日本人のような危機意識に乏しい
者のために作られたのでは、とふと思った。映画の中で
JFKが言っているように、私たちは過去から学習することを
絶えずしていなければならない。そうすることによってのみ、
世界の平和が実現されるのだ。
