「そのくらい、気にしなければいいのに」
「もっとつらい人だって、世の中にはいるよ」
「あなたは恵まれてるんだから、感謝しなきゃ」
そんな言葉をぶつけられたこと、ありませんか?
その一言が、ナイフみたいに胸に刺さる。
ただ話を聞いてほしかっただけなのに。
助けを求めることすら、許されなかったみたいで。
ですが、傷つくのも、怒りを感じるのも
「自分の心を守ろうとする正常な反応」です。
「それくらいで?」と言われても、
あなたの痛みは本物
誰かに悩みを打ち明けたのに、
まるで理解してもらえなかった。
それどころか、否定されて
余計に傷ついてしまったり。
そんな経験をしたことのある方は
きっと少なくないと思います。
「そんなことで落ち込むの?」
「もっとつらい人だっているんだから」
「恵まれてるのに、何が不満なの?」
こんな言葉を向けられたとき、私たちはつい
自分の感じている痛みはおかしいのかな?
間違っているのかも?
って疑ってしまうことがあります。
しかし、あなたの心が痛んだという事実は、
他人の尺度で否定されるものではありません。
傷の深さは、人によって違う
長年、セッションを通じて多くの方の心の奥に触れてきました。
心理学を学び、時には人生の最期に立ち会うようなスピリチュアルケアの現場にも身を置いてきました。
その中で何度も感じたのは、
「トラウマに大きい・小さいはない」ということ。
他人から見て「些細なこと」に見える出来事でも、本人にとっては人生を変えてしまうほどの衝撃になることがあります。
人は誰しも、それぞれの背景、
体質、過去の経験を持っていて
誰かと比べることに意味はありません。
怒りも、悲しみも、嫉妬も、恐れも。
「心がちゃんと反応してる」っていうサインです。
他人には小さく見えることでも、
あなたの心にとっては十分すぎるほど深いことがある。
誰かが「その程度で?」と言ったとしても
あなたが感じたその痛みは
まぎれもなく《真実》です。
優しさを装った正論で
相手の心を封じさせるのは言葉の暴力になりかねません。
そんな時に相手の言葉に飲み込まれないようにしてください。
私自身、そうでした
私は子どもの頃からずっと、
「耐え忍ぶ」が無意識に板についていた子でした。
頑張っている感覚はなかったかな?
耐えることしかできなかったのかもしれないし、
それが無意識のクセになっていたのはあると思います。
学校でいじめられても、
誰にも反論せず、ただ我慢して耐えてきました。
大人を信用できないというのもありましたから
誰にも相談しなかったんですね。
それでも、心が限界を超えたある日
「死にたい」「助けて」と、やっと
親に弱音を吐くことができたのです。
けれど、そのとき返ってきたのはこんな言葉でした。
「あなたより苦しんでいる人はいくらでもいる」
「戦争や飢餓で苦しんでる人に比べたら、恵まれてるんだから我慢しなさい」
その言葉は、10代の私の心をさらに締めつけました。
自分には本当にどこにも味方がいないんだと。
今思えば、あの時の親も、
自分自身の痛みを抱えたまま
大人になってしまった人だったのだと思います。
戦後の日本で泣き言など言っていられないし
たくさんの兄弟がいる中で
親に甘えることができなかったり
したでしょうから・・・
「私の方が大変だった」と言いたかったのかもしれません。
子どもに寄り添う余裕が
心の中に残っていなかったのでしょう。
結果的に私は、「誰にも頼れない」
「助けを呼んでも無駄」と学習してしまいました。
傷つくのは、あなたが弱いからじゃない。
そして、そこから人は変わっていける。
誰かに「そんなことで怒るの?」
「そんなことで落ち込むの?」と言われたとき、
「こんな自分がおかしいのかな」と、
自分を責めてしまうことがあります。
でも、違います。
傷つくのも、怒りを感じるのも、
「自分の心を守ろうとする正常な反応」です。
心がちゃんと生きていて、感じているからこそ痛むのです。
たとえ誰かが「大したことない」と決めつけてきても、
あなたが感じた痛みは、あなたの真実であり、
大切にされるべきものなのだと思います。
けれどその一方で、私たちの中には、
子どもの頃から環境によって無意識に刷り込まれてきた
「人生脚本」があります。
「助けを求めてはいけない」
「強くなければいけない」
「感情を出すのは恥ずかしい」
そういった“当たり前”だと思っていた考え方が、
実は自分自身を苦しめていたということにも
気づくことがあります。
傷を知り、その意味を深く理解していくと、
感じ方や考え方が少しずつ変わっていきます。

無意識に繰り返していたパターンから抜け出し、
「こうあるべき」という思い込みから自由になっていくと、
見える世界も、関係性も、
まるで違った景色に変わっていきます。
必要なときにはジャッジもする。
けれど、それは冷たい線引きではなく、健やかな境界線。
物事の捉え方も、心の受け止め方も、
しなやかに、豊かに変化していきます。
自分の心を守る力を、取り戻していく
人の言葉を受けとめ
反省したり内省したりできるのは素晴らしい資質です。
でも、その力があるからこそ、
「誰の言葉を受け入れるのか」も、
自分で選ぶ必要があります。
心ない人の言葉に触れ続けていると、
自分をどんどん見失ってしまいます。
本来のあなたのままで生きるために、
これからはあなた自身が安心できる
あたたかい言葉を選んでください。
つらさは、誰かと比べるものじゃない。
心の痛みは、ランキングじゃない。
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