上智大学グリーフケア研究所所長の高木慶子先生のお話が新聞に出ていました。
コチラ⇒ 阪神大震災から学んだこと(上)
阪神大震災、JR福知山線の事故の後も遺族の皆さんに寄り添って心のケアを
していらしたシスターです。
「私は、阪神大震災でお子さんと死別された34人のお母さまからお話を聞かせて
いただきました。その際、周囲から言われたくなかったこととして、『早く忘れてね』
『(震災後に生まれた子供は)亡くなった子の生まれ変わり』などの言葉が挙げら
れていました。励ますつもりで話した言葉が、結果的に相手を傷つけているのです」
「こちらの満足のために『聞きたいことを聞く。言いたいことを言う』のではなく、
相手の世界に入り込んでほしいと思います。相手のエネルギーに共鳴させながら
聞いてほしい。でも、言葉をかけるとき、マニュアルはないのです。その人の状況に
寄り添えばいいのです」(上記新聞記事より、シスター高木の言葉を引用)
相手の心に寄り添う…とても難しいことですね。
私も父を火災で、妹を自殺で亡くしていますが、「ご冥福をお祈りいたします」は
マニュアル通りで、何の意味も持たない 無色透明な言葉でした。
自分も手紙などでは使うけれど、実際に相手が目の前にいるときには、あまり
意味がないかも…。
「気を落とされませんように…」 と言われた時には、反射的に「無理です!」
と言ってしまいましたね。
こうした定型文のようなフレーズって、本当に役に立たない。
それよりは、亡くなった直後のときにはしばらく傍観していてくれて、
ほとぼりが冷めた頃、
「大変だったね。大丈夫?体を壊さないように気をつけてね」
と言われたときに、なんだかあったかい感じを受けました![]()
こうやって文字にしてみると、余計にわかりますよね![]()
言葉が相手に寄り添っているか、いないかが。
言葉の距離感も大切ですが、相手と自分の親しさの距離感もわきまえている
ことが大切ですね。本当にごく親しい人以外には踏みこんできてほしくない
こともある。とくに、何かが起きた直後には。
当たり前のことですが、相手と自分はちがう人間、ちがう性格です。
だから、自分がしてもらってうれしいと思うことをしてあげても、相手が喜ばない
場合だってある。それはあたりまえなんです。
だから、もしそんな反応が返ってきても、落ち込まないで。
相手に寄り添う。
相手の求めていることを少しでも感じ取る。
こころの聞き耳を立てることが大切なのだと思います。
天皇皇后両陛下が都内の避難所である東京武道館を慰問に訪れた記事も
拝見しましたが、本当に地味なお召し物で、相手に寄り添おうと努力されて
いるのがわかりました。民放のキャスターが真新しいコートで香水の匂い
プンプンさせて被災地にレポートに行き、ひんしゅくを買った話を思い出し、
とても対照的だな…と思った次第です。


