先日のザクセン=アンハルト州での「ドイツの為の選択肢(AfD)」が 過半数にわずか3議席足りないだけ という大勝をして、さらに先日の日曜日(20日)には別のメクレンブルク・フォアポンメルン州というところで、州議会選挙が行われ、そこでも AfDが大勝しました。

 

下は各政党の最終的な議席獲得結果です。首相メルツの政党が5%の得票率に届かなくて「ゼロ議席」というところに注目です。

 

メクレンブルク・フォアポンメルン州議会選挙結果AfD大勝

 

 

メルツ首相とドイツ2地方選

 

 

まずはメクレンブルク=フォアポンメルン州の位置から地図でご紹介します。
 

メクレンブルク・フォアポンメルン州の地図

 

上の地図で分かる通り、バルト海に面していて、主要な産業は 農業や観光となっています。人口は157万人で、人口密度はドイツの16州の中で最も低い67人/km²。

この人口密度を日本の都道府県と比較すると、最も人口密度の低い北海道が非常に近いです。農地・森林・湖・海岸の中に、小都市や村が点在しているという、まさに日本の北海道に近いような州です。

 

メクレンブルク=フォアポンメルン州と日本の人口密度比較表

 

 

ですから、同じ旧東ドイツの州でも、化学工業が主要な産業であるザクセン=アンハルト州とはまた違う様相の州ということですが、このメクレンブルク=フォアポンメルン州というところが北海道と非常に似ていると言えるところは 「若者が出て行っている」というところにもあります。

 

ですから、「そもそも若い人がいなくなって、医療・介護・公共交通・学校などをどう維持するのか」という問題に関心があるのですが、それでも この地域の有権者が 移民受け入れに反対しているAfDを最も支持している というところが興味深いところです。

 

また、選挙の一番の争点を「社会保障」と答えていますから、ロシアからのパイプラインのガスが来なくなった2022年以降、光熱費が上がっている中で、さらにメルツの与党CDUがありもしない「ロシアの脅威」を煽って、防衛産業ばかりにカネをつぎ込んでいるのはおかしいんじゃないの? という批判票がCDUが足切りの5%を割ってゼロ議席という、歴史的な敗北をさせた と言ってよい状況でしょう。

 

MV州出口調査、投票理由テーマ一覧

(上:「社会保障」を一番重要視する と答えた有権者がメクレンブルク=フォアポンメルン州(MV州)では多かった。)

また、上のリストの中で、「移民」問題を重要視する人は少なく、「欧州の平和」というのが3位に来ていることにも注目できると思います。

 

つまり、AfDが訴えているのは 単に移民反対だけではなく、

 

1.ロシアからのノルドストリーム・パイプラインの再開(ノルドストリーム2の2本のうちの1本はほぼ無傷なので技術的には短期間で再開可能。)

2.ウクライナ戦争をロシアとの和平交渉により早く終結させる。

 

ということですから、これはMV州の有権者が 3番目に重視する と出口調査で答えていた「欧州の平和」と直結するわけです。

 

そして、重要なこととして、ロシアでも9/21に下院議会の選挙が行われました。

結果は プーチン大統領を支持する「統一ロシア」党が過半数の議席を獲得して、選挙前は過半数ではなかったのに、過半数になった ということは ロシア国民は より団結している ということです。

 

ロシア下院選、統一ロシア党が355議席獲得

 

ウクライナ軍は このロシアの下院議会選の投票をなんとか妨害しようと、1,300機以上のドローンをモスクワやその近郊に飛ばして一部は石油精製所にダメージを与えたりしていますが、ゼレンスキーの主目的である「ロシアの選挙を妨害する・攪乱する 」というのは全く成しえませんでした。

 

「プーチン政権はもうすぐ崩壊」等と、さんざん、嘘ニュースを流してきた西側メディアですが、この選挙結果をどう評価するのでしょうね?

どうせ「ロシアは独裁で民主主義ではない」等とこの選挙結果について言い出すのでしょうが、きちんと選挙を行っているわけですから、大統領選挙を何度も戒厳令で延期し続け、ゼレンスキーが大統領に居座り続けているウクライナよりは はるかに民主的と言えますね。

 

このことに、「ウクライナは戦争状態だから、選挙ができないのは仕方ないでしょう」と反論される方がいらっしゃるかもしれませんが、じゃあ、親ロシア派のヤヌコビッチ氏が選ばれた選挙結果にイチャモンをつけてやり直しをさせた2004年の「オレンジ革命」、選挙で正当に選ばれたヤヌコビッチ氏が大統領の期間中に起こった2014年「マイダン革命」についてはどう言い訳するのでしょう? 

 

特にマイダン革命というよりも「虐殺」では 100名以上の一般市民や警察官が無差別にホテルの部屋からネオナチが連れてきたスナイパーに撃たれている可能性が濃厚なわけですが(ウクライナ人の大学教授のイワン・カチャノフスキー氏の入念な調査でそれが分かっている)、そのようにネオナチが市民や警察の虐殺まで行って、選挙で選ばれた大統領を無理やり失脚させ、他国に亡命するしかないような命の危険にまで晒した国ですよ?

そのような国が 民主主義? 笑わせないでください という話です。

 

そのように、民主主義でも何でもない国を 私達日本人は メディアに騙されて 「ウクライナは民主主義と国民や領土を守る為に、権威主義で侵略者のロシアと戦っている」と思い込まされているのです。

 

ですが、今回のロシアの下院議会選挙で ロシア国民が 今の「国家存亡の危機」に対して、団結の意志を見せたことは素晴らしい と私は思います。

 

モスクワや石油精製所へのドローン攻撃で、プーチン政権への不満を高めて内部から崩壊させる、とか、打倒する というのが西側の反ロシア連合の悪魔のような企みですが、 その企んでいる悪党たちのほうが 独首相メルツのように、国民の信頼を失い、政治的に崩壊しかけているわけですから。

 

来年4月にはフランス大統領選挙もありますが、マクロンはもう出れないので、ウクライナ支援やロシアとの戦争に強く反対しているマリーヌ・ルペン氏が大統領になる可能性が高く、そうなると、いくらEU委員長のフォン・デア・ライエンや外交部長のカヤ・カラスなどがロシアに向かってギャンギャン吠え続けても、もうEUの「屋台骨」の独仏のほうが壊れていく ということです。