昨日公開のブログ記事で予告していましたが、今回はロシア政府報道官のマリア・ザハロワ氏が 日本メディアの記者、特に 囲み取材の場に来ていたNHKの記者を叱責したシーンについて、ご紹介したいと思います。

 

世界のメディアをウクライナ軍によるドローンを使った卑劣な民間人21名の殺害現場に招待したにもかかわらず、日本のメディアからはNHKも含めて、誰一人来ていなかったので、かなり強い口調で、日本のメディアを叱責しています。

 

ザハロワ報道官、NHK記者に「なぜ行かなかった」と叱責

 

上のビデオはこのNHK記者とザハロワ氏とのやりとりを報じているロシアのメディアSPUTNIKニュースのビデオに日本人Youtuberの「マタタビの羅針盤3」さんが 字幕を付けてくださっているビデオです。(元のビデオの会話はロシア語)

では、早速その日本語字幕の部分をご紹介します。

 

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NHK記者「日本のNHKです。日露関係について質問があります。」

ザハロワ報道官:私にも質問があります。なぜスタロベリスクに行かなかったのですか?(注:ルガンスク州のスタロベリスクは5/24にウクライナ軍のドローン16機によるテロ攻撃で教育大学の学生寮で就寝していた21名が殺害された場所)


なぜ日本人記者は1人もスタロベリスクに来なかったのですか?あそこで何が起こったか、記事を書きましたか?
書いてないなら質問しないで下さい。なぜ行かなかったのですか?
なぜ露日の協力に関心があるのですか?


日本政府の支援でウクライナ政権がロシアで子供を殺していることに興味がないのに、どうして露日関係を語れるでしょうか?

どう思います? 我々の国民に対してそういう態度なのに、日本と関係を築けると思いますか?

あなた方は間違っています。そしてそれを貴国に伝えてあげてください。
もし日本の記者に良心が残っていれば、彼らの為に何らかの別の機会を設ける可能性を考えています。
ただけしからんわけではなく、恥ずべきことです。
悲劇の現場を訪れないという日本の記者らの集団ボイコットを目の当たりにしたのです。

広島と長崎の悲劇について、ロシア人はみんな知っています!子供たちは誰もが学校でこのテーマを学びます。
私たちはこの悲劇を聞いて育ちます。この悲劇の犠牲者を敬い哀悼の意を捧げています。

私たちは毎回、核戦争は二度と起きてはならないと言っています。私が言っているのは 核兵器の使用の事です。
まさにそれによって、日本の人々は大きな苦しみを受けました。一発ずつの核兵器の使用によってです。
それなのにこのような関係が生まれています。

日本はいわば、反ソ連的で軍国主義的な立場を取り、ナチズムやファシズムを支持していました。(注:ソ連が行ったシベリア抑留や日本の降伏後の北方領土侵攻もあるので、この発言には「お前が言うな」という感じで異論がある方もいらっしゃるでしょうが、日本が独ナチズムと伊ファシズムと同盟を結んだ日独伊三国同盟もあったわけですし、日本がロシアやソ連に対する事実上の侵略行為を行った事件も 日露戦争、シベリア出兵、ノモンハン事件等複数あります。また、米英ソのヤルタ協定によりソ連の対日参戦を米英が促していたものでもありましたので、米英を責めずソ連だけにこの責任を押し付けるのもおかしいと思います。)

 

日本、ロシア、ソ連との軍事衝突・干渉の歴史)


ザハロワ:それにもかかわらず、私たちは常に広島と長崎の犠牲者に哀悼の意を表してきました。
私たちの国は第二次世界大戦で、日本の立場も一因となって2700万人を失いました。
それでも私たちは常にこの悲劇を尊重してきました。そして、それを隠したことは一度もありません。
常に特別な注意を払ってきました。それなのに、ロシアの悲劇に対する日本側からのこのようなあるまじきふるまいを私たちは目にしています。

あなた方に申し上げたいことがあります。
日本ではどうなのか分かりませんが、ロシアでは「他人の子供」という考えはありません。


記者「私も日本の記者です」

ザハロワ:あなたがなぜスタロベリスクにいなかったのか理解できません。

記者「言っておきたいのは 禁止されてはいなかったということです。」

ザハロワ:なぜスタロベリスクに行かなかったんですか?

記者「自分で決めました」

ザハロワ:なぜスタロベリスクに行かないことを自分で決めたのですか?

記者「残念ながら、今回は時間があまりありませんでした。」

ザハロワ:違います。「時間があまりなかった」なんてことはなかったはずです。
そんなことはありません。ご説明しましょう。あなた方には いいえ、いいえ・・・

記者「日本政府の決定ではありません。」

ザハロワ:そのプロパガンダは自分の国の日本でやってください。ここではできません。
まず、話を遮らないで下さい。私の話を遮らないで下さい。
「時間があまりなかった」というのはおかしな話です。
記者が国際社会の注目を集める場所へ行くことを決めて、その前日にも国連安保理会合が開催されたことも考慮した上で出発するには何が必要でしょうか? 何を持って行けばいいのでしょうか?
ボイスレコーダー、ペン、ノート、カメラ、三脚。三脚なしで仕事をすることもあります。
以上です。これ以上何も必要ありません。
 

交通手段は提供されました。チケットを購入する必要はありませんでした。
バスが提供されました。バスを予約する必要はありませんでした。
訪問は宿泊無しで日帰りでした。妨げるものは何もありませんでした。妨げるものは何もなかったのです。
世界20か国の記者50人が取材に出かけました。

もしその為にスーツケースを2個用意して快適な環境を求める必要があるならば、あなた方は記者ではなく、観光客です!
ロシアであなた方が報道ビザで何をしているのか、私には分かりません。
ですから、おとぎ話を語るのはおやめなさい。あなた方はその作り話を日本の読者や視聴者に食べさせているのです。
残念ながら、それは 日本の人々が真実を知ることがないようにするためです。
 

ここには数十人の記者がいます。彼らにとっては滑稽でしょう。私には彼らの顔が見えます。
「時間があまりなかった」というあなたの話を彼らは笑っていますよ。
(出発まで)どれくらい時間があったか、ご存じですか?
お教えしましょう。あそこに職員がいます。発表したのは何時間前でしたか?
訪問の10時間前?15時間前? 訪問を決めたのは12時間前ですか?
同僚の記者たちに聞いてみてください。日本の記者たち全員を妨げたのは何だったのか?
あなた方が何人いるかご存じですか?数十人です。
数十人いる日本の記者の中で、誰一人として時間を見つけることができなかったのでしょうか?
そんなことはありません!
さらに言うならば、それは嘘です!

これが全てです。
何か具体的な質問はありますか?


記者「付け加えたいのですが・・・」

ザハロワ
付け加える必要はありません。私は全て話しました。他に質問はありますか? はい、どうぞ。

そういえば、他にも言っておきたいことがあります。
(遮って)すみません。人々に真実を知ってもらうために、何しろ日本の記者たちは 外務省の定例会見に訪れません。
その時間もないのでしょうか?
あなた方は ここで1年、2年、3年、時にそれ以上の時間を過ごしています。
3~4年の間に、定例会見に訪れる時間を見つけることができないのでしょうか?


ところで、移動する必要はありません。オンラインで登録手続きをして、オンラインで会見に出席できます。
ですから、時間がないと言って、自分を正当化する時、あなた方は嘘をついている
のです。
あなた方には時間がないのではなくて、そもそも その気がなかったのです。
あなた方にはそれをする気が無いと確信しています。
しかし、あなた方には(上からの)許可がありません!あなた方には許可が出ませんでした。そういうことです。
これがあなた方に対する編集部の態度です。そしてこれが、あなた方の編集部に対する日本当局の態度です。


(以下、翌日の会見でのザハロワ氏の話)

私は責任を持ってはっきり言えます。私たちは全員を招待し、必要なものは全て提供しました。
つまり、外国人記者の「行かない理由」になるような要素を一切与えていません。
こちら側から条件をつけることも一切ありませんでした。

 

特に日本人記者については 非常に興味深い話がありました。昨日、続きがあったからです。
まず理解していただきたいのは モスクワには日本から来た報道関係者が13人正式に駐在しているということです。昨日名簿も確認しました。彼らと一緒に働いているロシア人スタッフは50人います。
つまり、たとえ「家でお粥を煮ていた」としても、その数時間の外出中に見てくれる人くらいいたはずだ ということです。
日本人記者たちは 正式に「行けない」と言ったのです。全員、ほぼ同じ回答でした。
その後、東京から禁止されたということを我々は知りました。
東京の会社に許可が出ず、会社から記者に許可が出ないのでしょう。

 

しかし興味深いのは このことを私達が指摘した時です。
昨日の囲み取材で私の隣にアジア系の記者が現れました。
私は彼に発言の機会を与えました。すると、彼は質問をする代わりに声明を始めたのです。
彼は日本人特有のアクセントで、「スタロベリスク行きを禁止されていなかった」というのです。
そこで私は尋ねました。「では、なぜ行かなかったのですか?」
すると彼は「自分の判断で行かなかった」と。
「分かりましたが、ではなぜ自分で行かないと判断したのですか?」と問うと、「時間が無かったから行かなかった」「準備する時間が足りなかった」と。
これには、その場にいた30人ほどの記者たち全員が笑いました。もはや滑稽です。
丸一日、いや2晩もあったのに、どうして準備できなかったのでしょうか?
仮に土曜の朝に連絡を受けたとしても、土曜日丸ごと、準備に使えたはずです。
しかも昨日、私は彼への返答で強調しましたが、そもそも何を準備する必要があったのでしょうか?


航空券を買う必要はありませんでした。飛行機が用意されていたからです。
空港までの移動手段を準備する必要もありません。こちらで手配していました。
ホテル予約も不要でした。日帰りで、現地宿泊はなかったからです。
現地での移動計画やインタビューの約束等の準備も必要ありませんでした。
現地まで連れて行かれ、悲劇の現場を自分の目で見れるはずでした。
そこが本当に子供たちのための学校と寮であることを確認し、悲劇の目撃者たちと直接話す為に。


つまり、問題は要するに 嘘なんです。
彼らは この状況で嘘による言い逃れをすべきでなかったことすら、理解していません。
反省するか、黙っていればよかったのです。

彼らは追い詰められました。
自分たちの嘘によって追い詰められたのです。
そしてなぜか、さらに嘘を重ねることだけが唯一の選択肢だと考えた。
彼にとっては本当に恥ずべき場面でした。


みんな笑っていたからです。本当にそこにいた他の記者たちは皆、笑みを浮かべながら彼を見ていました。
ただ、彼にも任務があったのでしょう。カメラの前に出て恥をさらし、あんな馬鹿げたことを言わなければならなかった。
そして論破された後、彼はうつむいたまま立っていました。

別の記者の発言「果たして、そんな非専門的な記者はロシア国内に必要なのでしょうか?」

ザハロワ:ご存じの通り、記者という立場やビザと相容れない行動をしていると判断された場合、国外退去になる例はあります。
我々の記者が他国から追放された場合には 対抗措置として相手国の記者を退去させることもあります。
対照的にです。
それでも、多少なりとも 彼らと仕事が出来るのであれば、我々は続けますし、彼らの取材活動を行える環境を提供しているのです。もちろん、関わらない方が楽かもしれません。でも、それは我々のやり方ではありません。

私はよく、「なぜ彼らと話すのか?」と聞かれます。
もちろん、誰とも話さないという選択肢もあるでしょう。
しかし、これが仕事なのです。たとえ、ああいう人たち相手でも。

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以上がザハロワ氏とNHK記者のやり取りです。

残念ながら、元のビデオでは ザハロワ氏の横に立っていたNHK記者の姿を映さず、名前も名乗らず、ロシア語の音声のみが確認できる状態でしたが、私は個人的には このNHK記者の顔と名前も確認したかったくらいです。

 

日本メディアの記者が モスクワに13名も滞在していて、誰一人、招待された現場に行かなかったというのは メディアの東京本社から「行くな」という指示があったのではなく、おそらく日本政府、つまり外務省の指示によるものでしょう。

 

日本政府は 欧米と一緒になって「ウクライナと共にある!」と言って、何の得にもならない支援を今後も続けなければならないので、ウクライナ側が このように卑劣な戦争犯罪をやっているということを日本のメディアが報道してしまうとまずいのです。

 

捏造された「ブチャの虐殺」の現場には まるで観光ツアーのようにガイドのゼレンスキーに連れられて日本の3人の外務大臣や当時の首相(上川陽子、岸田文雄、林芳正)やメディアが嬉々として行って取材したくせに、まさにウクライナ軍が自国民を虐殺している証拠のひとつと言ってよい、今回のルガンスク州での戦争犯罪からは 都合が悪いので、目を背けたいのが日本メディアでしょう。

 

 

 

 

しかし、そんな日本のメディアも かつては ウクライナの内戦を取材し、NHKの海外ニュースが「ウクライナ軍がウクライナ東部を無差別に砲撃」と報じたり、亡くなられたコラムニストの勝谷誠彦氏が11年前に現地の内戦中のウクライナまで取材に行って「行ってみたら、全然日本で報じられているのと違う状況がある。ウクライナの人たちの生活を破壊したのは、実はウクライナ軍なんですね」等とコメントしていたのです。

その懐かしいTV画面のスクリーンショットが↓です。下は2015年にNHKの海外ニュースとして報じられていたものです。

 

 

NHK海外ニュース、ウクライナ軍による攻撃

 

下が故勝谷誠彦氏によるウクライナレポートです。

 

 

ですから、日本のこの腐りきったメディアも 内戦が始まった2014年や翌年の2015年までは まだ今よりは偏りの少ない、マシな報道をしていた ということです。

 

しかし、2022年2月24日にロシア軍が「特別軍事作戦」としてウクライナの国境を越えてきた以降は 日本は米の植民地として、完全に独立性も「報道の自由」もなく、都合の悪いことは「報道しない自由」で逃げる というのを繰り返してきて、今に至っています。