今回もマレーシア航空MH17の事故について、面白い記事をご紹介したいと思います。

今回で、この事故に対する連載でのブログ記事投稿は最終回となります。

過去2回の投稿記事をまだ読まれていない方は この記事の前に、まず過去2回の記事から目を通していただければと思います。

 

 

 

 

 

 

 

この事件で非常に不可解なのが、事故が起きてすぐに米国やその同盟国は ドンバスの分離独立派とロシアのせいにしたのですけど、当の米国はレーダーの記録を保有していて、それを開示すればよいのに、開示もせず、ロシア側に責任をなすりつけていることです。

 

そしてウクライナ当局が公開した、「Bes」という集団が「飛行機を撃墜した」ことをロシア軍将校に報告する会話だとされる録音データが公開され、それによりドンバスの分離独立派の犯行だと決めつけられたのです。

 

紛争の当事者であるウクライナ当局が提出した、誰の会話かも証明できないテープが証拠として採用され、米国が持っているというレーダーのデータの開示もなく、マレーシア航空MH17の近くに戦闘機が飛んでいて爆発音の後に 飛んできた方向に引き返した という、住民の証言は一切無視 ということからも、オランダ主導の調査チームの姿勢が 最初から中立な調査を行おうという姿勢がなかった というが分かりますし、その調査チームの結論をそのまま採用した国際司法裁判所の姿勢も最初から偏っていた と言わざるを得ません。

 

今回、米国の分析官による調査の記事をご紹介します。

元記事はこちら↓です。

US analysts conclude MH17 downed by aircraft

 

(和訳開始)

 

米国の分析官たちは MH17は飛行機によって撃墜されたと結論づけた

 

【クアラルンプール】米国の情報分析官は、マレーシア航空MH17便は空対空ミサイルによって撃墜され、ウクライナ政府がこれに関係していると既に結論付けていた。

これは、ボーイング777-200型機が空対空ミサイルによって破壊され、地上に落下する際に後続の戦闘機からの砲撃で仕留められたという現地捜査当局が仮定した新説を裏づけるものである。

AP通信の記者ロバート・パリーは、8月3日付の「17便撃墜のシナリオが変更された」と題する報告書で、「米国の情報源の中には、反政府勢力とロシアに落ち度はなく、ウクライナ政府軍に責任があるようだと結論づける者もいる」と述べている。

この新事実は、独立系調査・報道機関であるGlobalResearchに掲載されました。

 

ウクライナ大使館が火曜日に発表した声明で、キエフはMH17便が撃墜された時間帯に自国の戦闘機が空中にいたことを否定した。これは、ロシア国防省が発表した、同国航空管制が同日、同地域でウクライナ空軍の活動を検知したという声明に続くものである。
また、ロシア政府によるすべての申し立てを否定し、国際民間航空機関(ICAO)とユーロコントロールの専門家からなる国家委員会を設立し、悲劇に対する即時、包括的、透明、公平な国際調査を確実に行うことが、同国の中核的利益であると述べた。
「我々は、航空機がロシアに支援されたテロリストによって、乗員とともにロシアから提供されたBUK-M1 SAMシステム(北大西洋条約機構の報告名称SA-11)で撃墜されたという証拠を持っている。これはすべて、我々の情報機関、テロリストの電話の傍受、衛星写真によって確認された。」
「同時に、ウクライナ軍は4月初旬の対テロ作戦開始以来、対空ミサイルを一度も使用していない」と声明は発表された。

昨日、ニュー・ストレイツ・タイムズ紙は、旅客機の胴体の爆風による破片のパターンの写真から、2つの異なる形状を示したという専門家の言葉を引用した。「フレシェット」が詰まった弾頭に伴う破砕パターンと、より均一で大砲弾のものと一致する丸型の貫通穴である。

パリー氏の結論は、オバマ政権の主張にもかかわらず、ロシアが反政府勢力にBUK-M1対空ミサイルシステムを提供したという結論を支持する具体的な証拠が一片もないという事実にも起因している。

パリー氏はまた、7月29日にカナダ放送協会が行った、ドネツク近郊の事故現場に最初に到着した欧州安全保障協力機構(OSCE)の調査官の一人、マイケル・ボシールキウ氏へのインタビューも引用している。

ボシールキウはOSCEのウクライナ系カナダ人監視員で、MH17便がウクライナ東部上空で墜落した後、他の同僚とともに残骸に到達した最初の国際監視員であった。

CBCのインタビューでは、映像の中の記者がこう先行していた。「OSCEの小さなチームが到着したとき、残骸はまだくすぶっていた。他の職員は何日も到着していない」。

ボシールキウはインタビューの中で、「機体の2つか3つの部分に、まるで機関銃で撃たれたような、非常に強い火炎痕が残っている」と述べた。

パリー氏は、ボシールキウの証言は「手つかずの証拠と証言に限りなく近いものだ」と述べています。ロシア、イギリス、ウクライナの各政府が、このレースに参加するために長い時間をかけて行ったブラックボックス的な解釈と分析とは異なり、このボシールキウの証言は、生の、独立した、物理的証拠に対する最も早い目撃者の一人からのものである。

「これは強力な権威ある証言です。ボシールキウは、後から来る予定のOSCEチームのために地元の人々と交渉して、早く現地に到着したのだ」とパリー氏は述べた。(訳者注:OSCEとは「欧州安全保障協力機構」のことです)

ルフトハンザの元パイロット、ピーター・ハイセンコ氏もパリー氏と共に新しい撃墜説を唱え、コックピットを中心とした出入り口の穴を指摘した。

「出入り口の穴が見えるでしょう。穴の縁は内側に曲がっています。これらは小さい穴で、丸くきれいで、30ミリ口径の弾丸の侵入口である可能性が高いことを示している。」

「もう一つの穴の縁には、同じ口径の弾丸で作られた金属の破片が見られます。さらに、アルミニウムで補強された二重構造の外層のこれらの出口穴は、千切れているか、外側に曲がっていることが明らかである。"

彼は、これらの穴の一部が内側にほころび、他の部分が外側にほころぶためには、旅客機の右舷側からコックピットに向かって2機目の戦闘機が発射したに違いないと推論している。これは重要なことで、旅客機に当たる地表発射のミサイル(あるいは榴散弾)は、旅客機の両側からコックピットに穴を開けることはありえないからです。

「飛行機を墜落させたのは、両側からの弾丸の雨だったに違いない。これがハイセンコ氏の最大の発見である。左側の胴体パネルの左右両方から、両方向に弾丸が飛んでくるということは、パネルに違う方向から弾丸が飛んでこない限りあり得ない。

ハイセンコ氏は「このパネルが左側と右側の両方から切り裂かれていることに誰も気がつかなかった。これこそ、地上発射のミサイルを否定するものだ」とパリーは言った。

(和訳終了)

 

 

そして、コックピットに空いている、小さな弾丸による穴と少し大きめの弾丸の穴についてですが、このコックピットの写真を見れば分かります。

 ↓

 

(上のMH17のコックピットの写真は このURLからのキャプチャ)

 

 

ですから、誰の会話かもはっきりしないような、捏造の可能性もあるウクライナ側が提出した録音データよりも 飛行機の周りに戦闘機が飛んでいて、爆発音が聞こえた という目撃者の証言が信憑性を帯びてくるわけです。

 

なお、このマレーシア航空MH17便撃墜事件について、乗客の大半がオランダ人だったということで、オランダが主導した調査チームが立ち上がり、ドンバスの分離独立派とロシアが犯人である という調査結果を出したのですが、これには 当時、マレーシアの首相だったマハティール氏は とても憤慨するコメントを出していました。

 

マレーシア首相、航空機撃墜へのロシア関与「証拠ない」

 

(以下、上記リンクの記事転載)

 

 マレーシアのマハティール首相は20日、2014年のマレーシア航空機撃墜事件をめぐってオランダ検察当局が発表した捜査結果について、「受け入れがたい」と異を唱えた。オランダ検察はロシア当局が事件に関与していたと結論づけていた。

 

マハティール氏は同日の記者会見で「捜査チームは最初からロシアがやったと決めつけていたが、十分な証拠はない」と主張。ロシアを擁護しながら捜査を批判した。

 

298人が死亡したこの事件はウクライナ政府軍と、親ロシア派武装勢力が激しい戦闘を続けているさなかに発生。ウクライナや米国などが親ロシア派の犯行と批判する一方、ロシア側は一貫して関与を否定していた。

 

マレーシアやウクライナの当局と合同チームを作り捜査を進めていたオランダ検察は19日、ロシアの情報機関や軍に所属していたロシア人の男ら計4人を殺人罪などで起訴すると発表。このうちロシア人容疑者2人について「(事件)当時、ロシア当局と連絡を取っていた」との見方を示した。(シンガポール=守真弓)

 

(転載終了)

 

 

最後に、このマレーシア航空MH17の事件について、詳細を知りたい方に とてもオススメのサイトがあるのでご紹介します。

 

1つ目はフリージャーナリストの岩上安身氏のサイト、IWJで この事件についての詳細が分かりやすくまとめられており、このページを読めば そう時間もかけずに事件の全容を知ることができます。

【岩上安身のニュースのトリセツ】「世界の戦場」ウクライナ情勢を読み解く マレーシア航空機”撃墜”事件を徹底検証―交錯する各国の主張(IWJウィークリー66号より) 2014.10.2

 

もう1つはルーマニア在住でかつて技術翻訳をされていて、今はリタイアしてブロガーさんになられて色々な記事の和訳を発信されている「芳ちゃん」さんのブログです。こちらはマレーシア航空MH17の事件だけで 10本以上の記事があり、全部読むには それなりの時間を要しますが、この事件について詳細を知りたい方には是非おすすめしたいです。

MH17便撃墜事件に関する裁判 - 西側司法システムのごまかしを露呈