何をやってもうまくいかない理由
仕事を頑張っているのに評価されない。
人間関係を良くしようとしているのに、なぜかギクシャクする。
新しいことに挑戦しても、途中で「やっぱり自分には無理だ」と諦めてしまう。
そんなことが続くと、
「自分は何をやってもうまくいかない人間なんだ」
と思ってしまいます。
そんな時に考えてみてほしいことがあります。
それは、「本当にうまくいかない人」なのか、それとも「うまくいかないと思っている人」なのかということです。
「自分はダメだ」が行動を変えてしまう
私たちは、自分について持っているイメージに合わせて行動しやすいものです。
たとえば、
「私は人付き合いが苦手」
と思っている人がいたとします。
誰かに話しかけようと思っても、
「変に思われたらどうしよう」
「嫌な顔をされたらどうしよう」
と考えてしまいます。
その結果、自分から話しかけることをやめたり、必要以上に相手の反応を気にしたりします。
すると、相手との距離がなかなか縮まりません。
そして、
「やっぱり私は人付き合いが苦手だ」
という思いが、さらに強くなります。
つまり、
思い込み → 行動 → 結果 → 思い込みが強くなる
という循環ができてしまうのです。
過去の経験が「自分はこういう人」を作る
では、なぜ「自分はダメだ」「自分には無理だ」というイメージを持つのでしょうか。
その理由の一つが、過去の経験です。
子どもの頃に失敗したときに、
「なんでこんなこともできないの?」
と言われた。
学校で発表して笑われた。
仕事で大きなミスをして、強く叱られた。
こうした出来事が何度も重なると、
「失敗すると恥ずかしい」
「人前に出ると嫌な思いをする」
「自分は能力がない」
という考えが、自分を守るためのルールのように身についていくことがあります。
もちろん、過去の経験から学ぶことは大切です。
ただし、一度の失敗が「自分という人間そのものの評価」になる必要はありません。
仕事でミスをしたことと、
「自分はダメな人間だ」
ということは、別の話です。
「事実」と「解釈」は違う
ここは、とても大切なポイントです。
たとえば、
「会議で発表する時にうまく話せなかった」
これは事実です。
しかし、
「だから私は人前では何もできない」
となると、それは事実ではなく、自分なりの解釈です。
「友達から返信が来ない」
という事実から、
「私は嫌われた」
と決めつけることもできます。
でも、実際には忙しくてスマホを見る時間がなかっただけかもしれません。
私たちは、起きた出来事そのものよりも、その出来事をどう受け取ったかによって苦しくなることがあります。
うまくいかないときほど、自分を疑ってみる
何をやってもうまくいかないと感じたとき、
「もっと頑張らなければ」
と考える人は少なくありません。
でも、頑張る方向が間違っていたら、努力しても疲れてしまいます。
そんなときは、
「自分は何をやっているのか」
だけでなく、
「自分は自分のことを、どんな人間だと思っているのか」
を見てみましょう。
「私は失敗する人」
「私は人から嫌われる」
「私は何をやっても続かない」
「私は人より劣っている」
そんな思い込みがないでしょうか。
もしあるなら、それは「真実」ではなく、これまでの経験から作られた一つの見方かもしれません。
自分への見方が変わると、行動も変わる
「私はダメな人間だ」と思っていると、失敗を避けることが中心になります。
一方で、
「失敗しても大丈夫」
「わからなければ聞けばいい」
「できないことがあっても、自分の価値は変わらない」
と思えるようになると、少しずつ行動を変えられます。
やってみる。
失敗する。
修正する。
またやってみる。
その繰り返しによって、今までとは違う結果が生まれてきます。
だから、「何をやってもうまくいかない」と感じたときは、すぐに自分の能力を疑わなくてもいいのです。
もしかすると、あなたを苦しめているのは、能力の問題ではなく、「自分はこういう人間だ」という思い込みなのかもしれません。
今までの自分への評価を、少し疑ってみる。
そして、
「本当にそうなの?」
と問い直してみる。
それだけでも、見えてくる景色は変わります。
あなたは、過去の失敗そのものではありません。
これまでの経験だけで、これからの自分まで決める必要もありません。
「どうせ無理」と思っていたことに、
「もしかしたら、できるかもしれない」
と思えるようになったとき。
そこから、人生は少しずつ動き始めるのです。



