朝はあわただしい。

二人の子供と旦那のお弁当を作り、子供を順番に送りだし、8時。ようやく夫婦二人の朝食時間となる。パンを焼き、コーヒーを入れ、ゆっくりとしたい、そう思い、会社から車で5分とかからないこの家を選んだのだ。


二人、席につき、まずいれたてのコーヒーアロマを鼻いっぱいに吸い込む。


と、電話がなる。

嫌な予感しかしない。


「あー、どうもー、国際部の○○で~す。」

と、アドレナリン出まくった、でっかい声で、おおよそこちらの、さぁ、今日を始めましょうか、とは釣り合わないテンションで呼びかけてくる。

またや。また日本からの電話や。


こうなると電話が長くなるのは見えている。


そう、木曜、金曜の朝8時ごろ、というのは、日本においては、週末にかかる夜であり、できれば、この日のうちにアメリカとの案件をクリアに、週マタギだけは避けたい、の勢いで処理にかかってくるのだ。


よって、旦那も動きが制約されるため、携帯をスピーカー設定し、朝の準備をしながら電話ができるようにする。


いつもきまって、女性のスタッフなのだが、旦那が会話を終わらせようとしたら、

「えーっと、ちょっと待ってくださいよ、あとなんか、もう一つ二つあったなぁ」

とカスでもエエから絞り出そうとしてくる。


そういう会話が約20分続き、いよいよ終盤となったとき、その女性スタッフが

「すみませんね、忙しいお時間にあれこれ、質問やら要望を言いまして」と。

ホンマやわ。わてらのモーニングコーヒータイム返さんかい、と思っていたところ

「エエよ、エエよ、気持ちはよーくわかるから」

と旦那。

嫁の気持ちを先に理解せー!!


結婚して今年で15年。

このいつまでたっても振り向かない戦法で、私は彼の手下である。




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