石がたまった胆のうを摘出する手術がいよいよ始まった。
麻酔が体に入っていく。
そしてゆっくり眠くなる。
その時、いったい私は何を思いながら瞼を閉じていくのか、それが知りたかった。
麻酔科のエキゾチックジャパンな美人女医が言う。
「今から点滴で麻酔のお薬入ります。ちょっと冷たくてしみる感じすると思いますよー」と。
腕に冷たい液体が入っていくのがわかる。
いよいよかと構えてみる。
すると、女医が透明なマスクを鼻と口を覆うようにかぶせてきた。
「先日説明したとおり、酸素が出てますから、深呼吸してください」と言う。
酸素だけとちゃうやろ?
とこんな状況でも思う。
しかし、そのかぶせ方がやや緩く、深呼吸がしにくいのだ。
すると女医がなにか数字を変更するように指示をした。と同時に、そのマスクをぐっと押し当ててきたのだ。
どこにも隙間の無い状態となり、深呼吸がしやすくなり、あぁ、これでちゃんと吸えるわぁと3回目の深呼吸をしながら・・・
オチた
ゆっくり瞼を閉じるだの、あ~、ねむなってきた、いよいよ手術か~などと思うヒマなくである。
今思う。
目を開けて深呼吸していた私は、突然としてオチたのだから、
渾身の白目披露してもうてるなぁ
そして見かねた、美人女医か看護師に手でそっと瞼を閉じられたに違いない。
「知りたい」、そんな想いさえなければ目を閉じて深呼吸をしたのにと、自分の果てしなくアホみたいな好奇心をこの時ばかりはとことん恥じた。
そういえば、麻酔が投入され始めた頃、トップの医師はまだ手術室にはいなかった。
「先生、準備が整いました」
「おお、ほな、いこか」
ってなやり取りがあり、大先生登場というドラマ的な流れが行われていたのだろう、ワタシの白目を閉じてもろた後に。
ボイ子、手術開始。