会ったことがある。
とんねるずのタカさんのではなく、本物の「保毛」の方だ。
微笑みランドの海沿いのコンドミニアムに住んでいた頃、35建ての最上階はメゾネットタイプになるペントハウスだった。
そこには少しマッチョ、でも背がちょい低い白人が住んでいた。彼は何をして儲けていたのかよく知らないが、相当な金持ちで、そのコンドミニアムには管理会社がしっかりついているにもかかわらず、勝手に入口あたりに飾る調度品を購入し飾ったりしていたが、一切おとがめなし。結果、彼のおかげでグレードアップが何度となく図られていた。
彼はとてもいい人なんだが、そのご趣味から、なかなか近づきにくかった。
彼はもう犯罪すれすれくらいの年齢のぼっちゃんが大好きだった。
ある日、まだ全然キレイなままの家具がどんどん運びだされているのをロビーで見た。誰か引っ越し?とガードマンに聞くと、最上階の彼のボーイフレンドが、と答える。彼のボーイーフレンド.......
保毛尾田さん、ぼっちゃんをそろそろお取替えの時ときたらしい。
彼はぼっちゃんと別れる時はいつも、使っていた家具を大量にプレゼントし、お金も渡す。その家具は彼の手配で、ぼっちゃんの田舎へと運ばれる。使うもよし。売るもよし。どうせ速攻売ってると思うが。この数か月、ありがとう、という気持ちなのだ。だから、彼もぼっちゃんもどこか幸せそうな、晴れ晴れとした表情なのだ。何や慈善事業みたいや。
うちの息子はそのコンドミニアムに住んでいたのが2歳くらいまでだったので、どんなところに住んでいたのか記憶にないと言い出し、よし、グーグルイメージで見せてあげる、と調べていたら、なんとその彼のペントハウスが売りに出されていたのを知った。
あの素適ハウスはお金持ちタイ人に買われたのか、それとも投資目的で最近多く流れ込んできているロシア人に買われたのか。もう取り扱っていた不動産屋のサイトからは消えているので、売れたのは確実だ。
あの辺一帯は目の前がビーチで人気の物件なのだ。彼が住む部屋の1/4のサイズの部屋を私の友人は1億円でバンコクに住むお金持ちに売った。
そうなると、あのペントハウスは数億円で売られたに違いない。「保毛」さんもこの不動産売却で得た更なる資金を持って、今乱立しているあの付近の最新コンドミニアムのペントハウスでお好きに過ごし、いや、もしかしたらもう一生の伴侶を射止めたかもしれない。
あの国にはニッポンで遭遇しないアメイジングな人たちがいっぱいおるのである。