以前住んでいた微笑みランドの田舎でお味噌を買いにスーパーへ行ったら、「信州一味噌 み子ちゃん印」の1種類しか売ってなかった。しかも残念なことに出汁入り。あかんやん、出汁入ってもうてるやん、とがっかりしたのが強烈な思い出として残っている。
せやから海外イコール好きなお味噌が買えないと思い込んでいたため、今回アメリカに赴任が決まった時、絶対に乾燥麹を持って行き作らねばならぬと思っていた。
当たり前だが、ここには立派な日系スーパーがある。赤も白も合わせも、かなりの種類のお味噌が揃っている。私は、相当ズレていた。
しかし、冬のシカゴ、外に出たくない。家で何しよ、あっ、味噌作ろ、と思い立ったのが2月。ホールフーズでオーガニックのええ大豆を買い、仕込む。
あれから5か月がたった。そろそろ天地返しと呼ばれる作業の時期だ。
夏休みの子供たちを誘う。
俺、見てるだけでいいよ、と息子。
マニキュア取りたくないから、カメラ係で、と娘。
こいつら......。
で、母一人、お味噌の琺瑯の入れ物をあけてみた。
なんと、かびることもなく、しかも「たまり」と呼ばれる液体も少しできていた。こりゃ、うまみ成分たっぷりや。
上から順番にお団子をつくり、別の容器へ移す。
空になった容器をアルコール消毒する。焼酎がなかったが、旦那のラム酒が見つかった。アルコール度数35%以上であれば何のお酒でもよいらしいので、旦那のラム酒を使ってフキフキ。そう、旦那の。
団子状の味噌玉を並べた後、上からぐっと押し、お味噌の表面にラップをぴちっとする。
重石の塩を置き、蓋をする。
秋がくる10月ごろに食べ頃をむかえる予定。
日本に住んでいたらやらない作業。こういう面倒なことをやってみる気になれるのも駐妻だからこそ、と思う時もある。家の中に味噌の香りが広がった時、子供たちがいい匂い、と言ったのが嬉しかった。あっちこっち引っ越しても、この子らはやっぱりニッポン人やなぁ、と感じた次第でありました。



