我が家で休暇を満喫中の

スパニエル嬢。

 

 

現在の趣味は窓越しに

前庭で遊ぶ

ニワトリを眺めること。

 

・・・どうしても本能として

あれくらいの大きさの鳥を

追い掛け回したい欲求が

あるのでしょう、じっと

お座りの姿勢を維持しつつも

ニワトリを眺めていると興奮で

体が震えはじめる健気さです。

 

ニワトリに比べるとガチョウは

どうしても俊敏さに欠けるので

スパニエル嬢的には

面白みが足りない様子。

 

 

さて我々は毎朝日が昇ると

ニワトリやガチョウのいる

小屋の戸を開けて回るのですが、

スパニエル嬢の本能を考慮し

ニワトリ小屋周辺では必ず

彼女にリードを

つけるようにしています。

 

ガチョウ小屋周辺では

ノーリードで

大丈夫だろうとの判断。

 

現在ガチョウたちは産卵期なので

父君・母君のペアと

兄君と里子姉妹のトリオの

小屋を分けてあります。

 

本日もいつものように

人間二人と犬2匹で外に出て

鳥たちの住む小屋を見て回って、

さて最後に父君と母君の

小屋の戸を開けようとしましたら。

 

こちらの小屋の戸は鍵を

開けるのにちょっとコツが必要で、

私の視線は自然と自分の手元に。

 

その時私の右横には確かに

スパニエル嬢がおりました。

 

鍵を開けて戸を開いて・・・

 

その瞬間、私は鋭い

羽ばたきの音を聞き、

それと同時に何かが

自分の背後を凄まじい速度で

移動する気配を感じました。

 

あまりに素早かったので

うまく音を追えず、

立ったまま半回転しながら

自分の右手から背面、そして

左手をぐるりと見て回る

形になり・・・そして見たのが

泥の上に仰向けに倒された

スパニエル嬢と、

そのスパニエル嬢を

翼と首で抑え込む

殺気に満ちた雄ガチョウ

(父君)の姿でした。

 

・・・私も夫も

われらが愛犬アーシーも

最近雄ガチョウに噛まれたり

追いかけられたりは

あまりされておらず、

あれは雄ガチョウに分別が

付いたのかと思っていたのですが

違いましたね、我々が

知らず知らずのうちに

雄ガチョウから普段

距離をとっていたんですね。

 

スパニエルとガチョウなら

普通に考えて攻撃能力・

殺傷能力はスパニエルの

勝ちなはずなんですが、

この時期の雄ガチョウの

攻撃性は常識では

測れないところがあり・・・

 

スパニエル嬢は悪気なく

単なる好奇心から

ガチョウ小屋の中を

覗こうとしたんだと

思うんですけど、

ガチョウなんて首が長いだけの

ヨチヨチ歩く白いデブ、くらいの

認識だったと思うんですけど。

 

ガチョウは普段は

ぎゃあぎゃあ喚いて

「近づくな、近づくな」と

警告してくるので

それも逆に犬を侮らせた

可能性もあるんですけど。

 

もう完全に気合負け。

 

犬にしてみたら

ドアを開けたら正面に

スレッジハンマーを振り上げた

白ブリーフ姿の男がいた、くらいの

恐ろしさだったと思います。

 

父君ガチョウもね・・・

 

攻撃中無言だったんですよ・・・

 

いっさい声を発さぬまま

突撃・突進・突き倒し、

犬を抑え込んだ上で

翼を広げて己の大きさを誇示し

そして改めて例のガチョウ絶叫。

 

種を越え類を越えて理解できる

「貴様殺すぞ」の堂々の殺害宣言。

 

スパニエル嬢にしてみたら

キングギドラにマウントを

とられたようなものですよ。

 

 

 

 

一瞬私もこの事態に

どう介入していいか

わかりませんでした・・・

 

とりあえず必死に呑気な声で

「父君おはよう~、ゴハンの

準備が出来ているよ~」

 

振りかえった父君の目は

「邪魔をするなら

貴様を先に始末する」とばかりに

血走っておりました。

 

しかしその動きで力が緩んだか

スパニエル嬢は

ガチョウ下からの脱出に成功、

全速力でガチョウ小屋の裏に退避。

 

これによって父君ガチョウの

攻撃対象は私に移った模様で、

あ、これは私、久々に

噛みつきからの主翼フックで

しばらく青あざ生活かな、と

覚悟を決めたその時、

援軍として駆け付けたのが

われらがアーシー(普段は

ガチョウを恐れて絶対に

ガチョウ小屋には近づかない)。

 

 

父君ガチョウの背後に回り

その注意を分散させる作戦。

 

よし、今のうちだ!と

スパニエル嬢を呼ぶも

スパニエル嬢は怯えて

小屋裏から出てこない。

 

いやそれだと私もアーシーも

ここから逃げられないんですけど!

 

アーシーは事態を察知してか

左右に飛び跳ねながら

父君ガチョウの隙をついて

ガチョウ小屋の裏に走り込み、

自分の身体をスパニエル嬢と

雄ガチョウの間に

入れるようにして

全速退避誘導、よくやった!

 

私もガチョウに正面を向けたまま

小屋から一目散に離れ

・・・我々は何とか

窮地を脱したのでした。

 

そんなわけで

現在ガチョウは産卵期、

雄連中はバリバリに

神経質になっています。


 

命が惜しければ迂闊に

巣には近づかないが吉です。

 

お互い気をつけましょう。

 

 

雄ガチョウにも

スパニエル嬢にも

怪我がなくてよかった

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