警察の不祥事というものは
市民の警察への期待・尊敬が
高ければ高いほど
問題視されるものですが、
本年英国では問題視の
度合いとか基準とか
そんなものがすべて吹き飛ぶ
とんでもない事件がありました。
今年3月、友人宅から
帰宅途中の女性が
行方不明になり
数日後に遺体が発見。
容疑者として逮捕されたのが
なんと現職の警察官。
この警察官は道を歩いていた
被害者女性に声をかけ
逮捕(するフリを)し誘拐
(その際に警察手帳と手錠を使用)、
車で移動した後に被害者を強姦、
翌日に殺害、遺体を焼却。
強姦事件の被害者は何故か
『お前に落ち度があったんだろう』と
非難されることが多いものですが
(そして私はそういう非難は
間違っていると思うのですが)
この事件の場合被害者は
『派手な服装』もしていなかったし
『人気のない道』を
歩いていたわけでもなかったし
『お酒や薬で
酩酊していた』状態でもなかった。
午後9時に友人の家から
人通りの多い、
街灯の多くついた道を歩いて
自宅に向かっていたところに
警察官から声をかけられる。
この状況でこの女性に可能だった
『自衛』手段て何かありますか?
道端で警察官に
「ちょっとこっちに来て」
と言われたら
「はい」って従っちゃうのが
後ろ暗いところのない
一般市民の行動
というものじゃないですか?
それをあなた。
いくらなんでもこれはひどい、と
英国市民、特に女性は怒髪天、
このたびこの悪徳警察官には
死刑のない英国においては
これは『最も重い罰』です。
しかしこの事件が国民の
警察官・警察組織への信頼を
根底から損なったことは
間違いなく、いや私はこれまで
日本でも英国でも
警察の方にはお世話になった
・・・この言い方は誤解を招くか?
助けていただいたことしかなくて、
故に道端でおまわりさんに
「あ、ちょっとすみません、
こっちに来てください」
と言われたら絶対
「はい」と
返事をしていたのですが、
今後はちょっとそこで
躊躇が入るというか
運転中に車を停められて
「はいすみません、
窓を開けてください」と言われても
「窓を開けますからその前に
警察手帳を提示して、で、
私の車から1メートル離れて
両手を上に挙げてください」みたいな・・・
だって自分の身を守れるのは
自分しかいないわけですからして・・・
警察官という立場を利用して
女性を誘拐・強姦・殺害しようなんて
悪人は滅多にいないであろうことは
理解できるんですけれども、
ですけれども、万一そんな事件に
来週にでも巻き込まれたら
「3月の事件から何も学ばず
警官を頭から信じるなんて
被害者は馬鹿なのか」って声が
絶対に起きるでしょ?
私は世論の薄汚さを知っている!
ただ同時に私はおまわりさんの
「ちょっとすみません」が
大事な職務の一環、
ああした行為の積み重ねで
犯罪を未然に防いでいることを
理解していて・・・難しいですね。
なおこうした事態を受け
スコットランド警察
(『スコットランドヤード』ではなく
スコットランド地方の警察組織)
(『スコットランドヤード』は
ロンドン警視庁を意味する)は
『警察官の身元照会』
システムを導入。
警察官は基本的に
二人組で活動するものの、
何かの拍子に一人きりで
任務に就くこともある。
そんなおひとりさま任務を
執行中の警察官に
「ちょっとすみません」と
声をかけられた市民は
警察官に身分証明書の
提示を求めた上で
「じゃあおまわりさん、その無線で
司令室の人と話をさせてください」
とお願いすることが可能になり、
で、市民はそこで
無線の向こうにいる
警察無線室の人と話をし
今自分に声をかけた人が
本当に警官か、何のために
声をかけたのかを
確認することができる。
・・・まあ確かに制度としては
間違っていない、しかし・・・
悪人二人組が
警察官のふりをして
『無線室回答者』を
あらかじめ用意していたら
どうするんでしょうかね?
その場合その悪人は
『警察官のふりをした犯罪者』で
あくまでも警察官ではないため
警察への信頼は揺るがない?
でも偽札が出回ったら
真札への信頼感も低下するのが
世の常というような気も・・・
ところで今回の事件を起こした
この悪徳警察官については
現在「何故こんな男が
警察官になり議会警備などの
重要任務に就いていたのか」が
調査されていて、なんか
警官仲間内でのあだ名が
『強姦野郎』だったという
噂も出てきているんですって・・・
もしや未然に防げたかも
しれない事件だったの?という・・・
事件というのは基本的に
どれも嫌なものですが、
本当にこれは
嫌な、ひどい事件だと思います。
調べたら日本でも70年代に
現役警官による不祥事として
というのが起きているようです
一人暮らしの女子大生の部屋を
巡回のフリをして制服姿で訪れて
強姦しようとして抵抗にあい殺害
犯人(元巡査)は無期懲役、
警視総監も減給処分、翌月に辞任
英国でも現職の警視総監の
責任を問う声は上がっているのですが
今の時点では特に処分はなし
まあ優秀な方では
あるらしいんですけど
2005年の地下鉄車内
ブラジル人男性誤射事件
(無実の男性を
テロリストと間違えて
警察官が地下鉄で
銃撃・殺害した事件)では
(誤射した側の)責任者を
務めていらしたりもして
・・・優秀な方では
あるらしいんですけど!
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