年末年始は偽善的に、を
生活信条にしている私ですが
勿論世の中には根っからの
善男善女、心優しき人々も
存在するわけでございます。
先日、クリスマス前商戦で
レジ前が非常に混雑していた
町の本屋さんで
私が目当ての品を抱えて
レジ台のほうに向かうと
お店の二階に続く階段から
どやどやどやっと
4、5人のお客が降りてきて
私の前に列を作りました。
まあこういうこともあるさね、と
気にせず近くの棚を眺めていたら
私の前に並んでいた女性が
突然私のほうを振り返り
「ねえ!私、割り込みしちゃったでしょ?
順番代わりましょ、どうぞ前に行って!」
えっ?
「いや、割り込まれてなんかいませんよ!
大丈夫です大丈夫です!」
「だって私と他の人たちが階段から下りてきた時
あなた、足を止めて待ってくれていたでしょ?
あれ、あなた、親切よ!あそこで私たちを
無視してレジに行くことだってできたはずよ!」
「いやそれはあなたの気のせいですよ、
私は単に歩みが遅かっただけですから!
ご親切なお申し出ありがとう、でも大丈夫」
「本当?いいの?じゃ、ありがとう。
あなたとっても親切ね、今日みたいに
どこのお店も馬鹿みたいに混んでいる日は
親切な人に会うとつい嬉しくなっちゃう」
「そう言ってくださるあなたも親切です、
確かに親切な人に会うと気分が良くなりますね」
本屋で会計を済ませた私は続いて銀行へ。
そこには窓口の横で受付の人相手に
猛然と怒りまくっている殿方がいらっしゃいました。
こんな年末に銀行がどんな不始末を
しでかしたのか、と聞くともなしに聞いていると
その殿方はその銀行支店内において
『携帯の電波状況が悪い』ことに
怒髪天を突いていらした模様。
「他の銀行の支店ではこんなことねーんだよ!
このクソッタレ銀行でだけ電波が弱いんだよ!
客をイライラさせやがってお前ら何考えてんだよ!」
・・・えーと・・・
ごめん、それは銀行側の問題・・・?
ともあれ件の殿方は散々悪態をつくと
入り口ドアを蹴り飛ばすようにして表に出て行き
私としては受付のお兄さんが殴られなくて
一安心ではあったのですが
(いざとなったら外に飛び出て
警官を呼ぶ心づもりではあった)
当のお兄さんはちょっと呆然自失の態。
そりゃそうだ、あんな風に
的外れな苛立ちを一方的にぶつけられちゃ
気持ちの回復のしようがないよ、と
心の中で静かに同情していたところ
奥の机で何かやっていたらしい女性
(銀行の人ではなく『お客』)が
お腹の底から笑い声をあげながら
「今の何よ、あれね、あの人は今日
何か嫌なことがあって誰かに絡みたくて
仕方なかったんでしょうね!
あなたも災難だったわね、
でもこう考えたらいいわよ、あなた
このクリスマスのパーティージョークは
これで万全、携帯の電波の悪さに対する怒りを
銀行員にぶつけて当然と思う強面のおじさん、
バッカみたい、素面でアレよ?変な人!」
この女性も非常に親切であると
私は思ったのですがいかがでしょう。
年末はどうしても気持ちに余裕がなくなるもの、
しかしそこであえて他人に優しく接したい。
それにしても大晦日は
もうすぐそこでございますよ!
どうか皆様も年末に向け
お風邪など召しませぬよう
お気を付けくださいませ
年末のお買い物、
ひと段落ついたあなたも
年始のバーゲン狙いのあなたも
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