夫(英国人)の野菜畑にも

ぼちぼちと

収穫の時期がやってまいりました。

 

今年は春が暖かだったためか

畑の野菜も庭の雑草も

一時期破竹の勢いの伸び

(・・・比喩として変かしら)を

見せていたのですが

6月後半から7月にかけては

少し気温が下がりまして

そこからは成長速度が

少々弱まった感じでございまして。

 

「でもキャベツはもう食べられますよ。

今日の夕食にどうですか」

 

 

「でもこれ、本来なら葉の中央に

もっとキャベツらしい集合体が

できるはずだろ。いいのか今食べて」

 

「いいんです。実を言えば

その子の隣の苗を太らせるために

ちょっと間引き的なこともしたいんです」

 

それなら、ということで

キャベツの『巻いていない葉』を

その晩の肉料理の添え物にすることに。

 

まあ皆様もう

ご想像のこととは思いますが

葉っぱには小さな青虫君が

1匹こっそりひっついていて

「予想はしていたが

やはり隠れていたか」

 

 

 

 

「昨日キャベツ畑の周りを

白い蝶々が飛び回っていましたからね」

 

「ご丁寧に葉っぱの青緑色と

まったく同じ色をしているところが

芸が細かいというか危険というか。

しかも大きさも小指の爪の先の

白い部分くらいじゃないか。

気を付けないと見落としちゃうぞ」

 

「生まれたてですからねえ」

 

私もこれ、1回水で洗って

次に包丁で食べやすいサイズに

葉を切り分けようとしたところで

青虫君の存在に気が付きましたから。

 

青虫って水に強いんですね。

 

潰さないように指の先で

そっと青虫君を拾って

後で葉屑と一緒に外に捨てようと

思ったところ・・・気がつけば

青虫君の姿が消えてしまい。

 

「あれっ。青虫はどこに行ったんだ」

 

「葉屑の中に潜り込んだんじゃないですか?」

 

「そうならいいんだけど・・・

調理用のキャベツの中に

混じってしまっていたらどうしよう。

一応洗うけど、奴は流水には

強いことは証明されているし」

 

「まあでも所詮青虫ですから。

キャベツと一緒に蒸し上がっても

特に害はないですし、僕は気にしませんよ」

 

私が気にするんです。

 

調理用キャベツを再度水で洗い

表裏を1枚ずつ確かめ

それでも青虫君の姿は

見当たらなかったので

きっと彼は本当に葉屑の森に

埋もれてしまったのだろう、と

キャベツを蒸すこと約5分。

 

ええ、青虫君は見事に

キャベツとともに蒸し上がっていました・・・

 

加熱によりキャベツが

きれいな薄い緑色になるのに対し

青虫君はちょっと紅色の混ざった

紫緑に変色するのが発見の決め手で

何が怖いってそんな可哀そうな

青虫君の姿をじろじろ眺めた後で

平然とキャベツを食べられる我々です。

 

「まあ青虫君がひっついていた

周辺の葉っぱは食べないことにしような」

 

「何故です、勿体ないじゃないですか。

君が嫌なら僕が食べますから

そこらへんのキャベツは全部僕にください」

 

「・・・君、気にしないのか?

蒸され青虫と接触していた部分だぞ」

 

「青虫というのはそもそも

キャベツが再フォーマットされたような

ものじゃないですか。生まれてこの方

キャベツしか食べていないんですよ?

いったい何を気にするんです」

 

夫の達観にはまだ遠い私です。

 

 

この話を追求すると夫お得意の

「人間は生まれてから死ぬまでに

どれだけの虫を誤食しているか」論が

展開されてしまうので

これはもう三十六計逃げるにしかず

 

近頃の夫はさらにこれに

「食糧不足を真に解決したいなら

人類は昆虫を主食とすべきでは」なる

恐るべき案を検討中で

・・・夫の『いい考え』はもう本当に・・・

 

 

 

 

これも私が下手に反論すると

「日本の人はハチの子を食べるのに

そんなに弱気でどうします!」という

本気なんだか冗談なんだか

わからない喝をもらってしまう

 

 

 

 

皆様も青虫にはご注意ください

 

青虫なんて怖くないあなたも

青虫の恐怖に比べたら

農薬漬けキャベツのほうが

なんぼかマシです、なあなたも

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