というわけで引き続き乗馬ネタ、

わが夫(英国人)がトロット(Trot)、

つまり速歩(はやあし)に

苦闘していたときの話。


「ご主人はどうも鞍に正しく

座れていないのよね、

その矯正の意味もこめて少し

鐙(あぶみ)なしで走ってみましょう」


あ、鐙なしでっ?


鐙というのは鞍の両脇に下がっている、

騎手の足を乗せる馬具のことです。


その鐙を馬の背中に交差させ、

乗り手は自分の足を

馬の背に沿って投げ出した状態で

「はい、鞍の上に真っ直ぐ座ってください、

そして馬は常歩(なみあし)からトロット」


・・・これが難しい!


難しいというより、痛い


馬がトロットになると

騎手の体は鞍の上で思い切り

上下に揺さ振られるのですが

(正直、落馬が怖いレベル)

ざ、坐骨が!


先生、坐骨が悲鳴をあげています!


「坐骨が痛いのは

姿勢が正しい証拠ですよー!」


そんなこと言われてもー!


馬場を一周したくらいで

勘弁してはもらえたんですが、

「はい、Norizoさんはよく出来ました、

でもご主人、どうしたんですが

途中から明らかに姿勢が狂いましたよ」


ふと見ると夫は何故か

こころもち青ざめた顔色をしていて

「・・・姿勢が狂ったのは痛みのためです」


「ああ、鐙なしだとどうしてもね、

鞍にぶつかる骨が痛くて

乗り心地が悪い(Uncomfortable)って

感じなんでしょう、わかります」


「先生や妻のような女性にとっては

『乗り心地が悪い』くらいで

済むんでしょうけど、男である僕にとって

これは命にかかわる痛みですよ!

僕は貴方たちと体のつくりが異なるんです!」


鞍の上で上下に揺すられていた夫は

何かの拍子にバランスを崩したらしいのですが、

そのとき運悪く鞍の前のでっぱり

打ち付けてはならない人体の某箇所

これでもかと叩き付けてしまったらしく。


このまま落馬したら楽になるかなー、

と一瞬考えてしまったらしいです。


「でも落馬したらその後4つのハンマー

全身を蹴られることに思い至りましたので

根性で鞍にしがみついていたんです、

正しい姿勢かどうかなんて

申し訳ないですが

考えている余裕がありませんでした」


ああ・・・それはね・・・


しかしこの苦行のあと、

夫の馬上の姿勢は

劇的に改善したのであった!


痛みなくして得るものなし!


その話は明日に続く!



いやしかし夫ほど悲劇的ではなくとも

私の坐骨の痛みも相当でした


「乗馬をやっている女性は

お尻が大きい(いい意味で)」は

わが夫の主張なんですけど

その主張の根拠を

身をもって理解してしまったというか


わたくし、お尻は結構プレーンなんです


そんな告白はいりません

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