わが家は早寝早起きです。
・・・すみません、
早起きなのは夫(英国人)だけです、
しかし私も早寝なのは本当です
(もうどうしようもない)。
だいたい夜10時半頃には
夫婦揃って仲良く布団の中なんですが
先日そろそろ寝室の電気を消そうかという
10時20分に玄関にノックの音がしまして。
「・・・今、何か音がしたよね?」
「お客・・・じゃないか?」
「でももう10時過ぎですよ!」
釈然としない様子で
パジャマ姿の夫が玄関に行き
ドアを開けてみましたら、
そこには階下の住人
メタル娘が立っていたそうです。
「あの、夜分に申し訳ありません」
「いえ、何か御用ですか」
「その・・・何の気なしに窓の外を
眺めていたら気がついたんですけど、
おたくの隣のフラットの台所の窓に
何か赤い光がちらついているんですよ。
もしかしたら火事なんじゃないかと思って」
「はあ」
「今その家のドアを叩いてみたんですが、
誰も返事をしてくれなくて。
お留守みたいなんです。
それでですね、申し訳ないんですけど、
おたくの窓からお隣の台所を
覗き込めたりはしませんか?
ちょっと見ていただくことは出来ますか?
もし万が一が起きたら怖いじゃないですか!」
そう言われて夫は素直に
わが家の居間の窓から身を乗り出し
隣の家の台所の窓を見てみたのですが、
確かに何か赤い光が
ちらちらしていることは確認できたものの、
それが火事なのか
蝋燭もしくはクリスマス用の電飾なのかは
わからなかったそうです。
夫は丁寧にその旨を説明すると
メタル娘は何度か頷いて
「そうですか・・・わかりました・・・
ご迷惑かけてすみませんでした」
ベッドに戻ってきた夫が
事の顛末を私に教えてくれまして。
「ふむ。なるほど、
メタルちゃんは割と心配性なんだな。
というか、私も心配になってきたのだが」
「窓から君も覗いてみたらどうですか」
言われたとおり
居間の窓からお隣を窺ったのですが
・・・うむ、確かに何かが燃えている・・・
でもそれが何なのかがわからない・・・
「仕方ないですよ、心配するだけ無駄です」
「でも気がついたら
自分がローストされているのは嫌だな」
「うーん、そうですね、
じゃあ僕ももう一度確認してきます」
そして夫は洗面所で
5分ほどなにやらごそごそしておりまして。
「妻よ、わかりました!
あれは蝋燭の光でした!安心安心!」
そう笑顔で報告してくれた
夫の手には、普段廊下の壁に掛けてある
大きな鏡がありました。
「君、まさか・・・」
「ええ、最初は洗面所の窓から
隣を覗き込もうとしたんですけど
バランス的に危ない感じだったので。
そこでひらめいたんですよ!
鏡を使えばいいんだって!」
夫は意気揚々と階下のメタル娘にも
探索の結果を伝えに行きました。
「お礼は言われたものの、
メタルちゃんは不満な様子でした、
確かに蝋燭をつけっぱなしにして
外出するのは危ないですよね」
「・・・君の取った手段については
何も言われなかったかい?」
「覗き込む先が台所の窓でよかったですね、
と言われました。その通りですよ!
あれが寝室の窓だったら
色々な意味で僕が通報されていますよ!」
皆様も火の始末にはお気をつけください。
蝋燭の消し忘れによる火事って
割と多いのだそうです
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