道端に転がる野生動物の亡骸、

春のスコットランドではよく目にする光景です。


巣作りや餌集めに

動物達も忙しい時期だからでしょうか、

思わず人間用の道路に

飛び出してしまうことも多いのだと推察されます。


というわけで先日の狂気の自転車旅行。


見渡す限りの牧草地帯の中に通った

一本道を軽快に飛ばしておりますと、

草原で草を食む羊や牛は

のんきそうにこちらをちらりと眺めると

また静かに食事に戻ってくれるのですが、

ウサギ達は何故か

我々の姿に動転してしまうらしく、

まさしく『脱兎の如く』走り出すのです。


我々と同方向、もしくは反対方向に

駆け出してくれるのなら問題はありません。

あいつら・・・何故かこちらの

進行方向に転げ込んで来ましてね・・・

どういう理由かはわかりませんが

こっちの使っている道路を

意地でも横切ろうとするんですよ・・・


またそういうときのウサギって

まさに『ザ・狂乱!』というあわてぶりで。

特にコウサギほど大恐慌に陥りやすい。

それとも彼らは新手の自殺志願者なんでしょうか。


今回の旅行でも

私は二度ほど彼らを轢きかけました。


急ブレーキは大事故の元、

という言葉の意味を

身をもって学習しましたよ!

あいつら本当に馬鹿と違うか!


そんなこんなで

ウサギだらけの野原を通り抜けまして

昔風のお屋敷が今も残っている

のどかな丘陵地帯を

ちゃりちゃり走っておりましたら。


とあるお屋敷の扉が開いて、

中から住人と犬が出てきましてね。

その犬というのが・・・

青灰色で四角くて・・・

子供用の自転車よりも

はるかに大きいサイズでございまして・・・


そいつが自転車をこぐ私の姿を見るなり

「面白いもの、見ーつけた!」

というご機嫌な笑顔で走り寄って来まして。

走る姿はまさに猛獣。

犬を飼ったことのある皆様には

おわかりいただけるかと思いますが、

犬って全力で走ると

何故か野性の本能が

昂ってしまう生き物ではないですか。


その犬も、最初は

「さあ、さあ、一緒に走りましょう!」

みたいな感じだったのが

私の隣を併走する頃には

「さあ遊ぼう!俺は怖くないよ!

そうだな、噛み付きごっことかどうっ?

君の喉笛か太腿の辺りでどうっ?」

みたいな眼差しをしておりましてね。


こ、これは・・・


私がどれだけ本気でペダルを踏んでも

こいつの速度には適わない、

下手をしたら犬はますます速度に煽られ

興奮のあまり私を押し倒してくるかもしれない、

でもここで自転車を停めたら

それはそれで向こうの思う壺・・・!


まあそこで飼い主が犬を呼んでくれたんで

私は難を逃れたわけですが、

ウサギよ、私は君たちの気持ちがよくわかった、

ああいう瞬間って

冷静な判断は不可能になるよね!


今後はウサギの

たくさんいそうな野原の近くでは

徐行運転を心がけたい私です。



あの犬こそがかの有名な

グレート・デーンだと後から思ったわけですよ

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グレート・デーンは見かけとは裏腹に

実はものすごく優しい犬だって話ですが

追走されている瞬間に

そんなトリビアはなかなか思い出せないものです


というか、彼は本当に大きかったです

相撲をとったら負けるな、私が