さて私はいつも

成田→パリ→スコットランドという航路で

英国に戻ってまいります。


BAでもヴァージンでもKLMでもなく

何故エールフランスなのか、

それは機内食の差というものです。

ま、どれほど味に違いがあるかといったら

それほどないんですけどね・・・

とか冷静にこれまでは言っておりましたが。


皆様!

エールフランスの新機内食

『鮭の卵ソース添え』、

これは一度試す価値のある味ですぞ!


成田発パリ行きの夕食として

出ているみたいです。


『鮭のフライの卵とじ丼』

想像すると正解に近いかと思われます。

卵ソースは見事に半熟です。

サルモネラ恐怖症の人は

食べることを躊躇してしまうかもしれません、

でもあれは美味しかった!

開発担当者に特別賞与を出すべきです!


機内食を食べて

「あれ、これ、美味しい」

とか思ったの

わたくし、ははじめての経験かもしれません。


それはともかく。


機内で私の隣には

日本人の男の子が座ったんですよ。


この子がね、なんというか・・・

ものすごく可愛らしい子でね。


「あの、僕、隣の席なんですけど!」

と小首を傾げたその姿はまるでお花の蕾。

体つきも華奢でお肌も真っ白、

もちろんお洋服もとてもお洒落で。


皆様ご存知のように私は男性には

筋肉と胸毛を求めてやまない女なのですが

(こう断言すると最低ですね)、

そんな私でさえ彼を前にしたら

「これは・・・これはこれで

日本が世界に誇る美の姿なのでは・・・」

と、うかうか洗脳されてしまいそうに。

これが噂に聞く草食系男子か!


そんな蕾ちゃんを挟んだ席には

(窓際の3人がけの席だったんです)

これまたお洒落な

若いフランス人男性(たぶん言葉からして

フランス出身だと推察)が座っていたんですが

このフランス男、蕾ちゃんの姿を見るなり

明らかに喜びに頬を染めやがり

「ハーイ!長いフライト、隣同士でよろしく!

ところで君、英語は話せる?


蕾ちゃんは微笑んで玉を転がすような声で

「英語なら話せるよ!」

「ワーオ、それは素晴らしい、僕は嬉しいよ、

というか隣の席が君で僕は幸運だよ!」


・・・幸運・・・まで普通言うか・・・?


フランス男は私のことなぞ眼中にない様子。

これはあれだな、つまり・・・

彼は中年よりも若い子が好き、

お洒落じゃない奴よりお洒落な奴が好き、

というかもしかしてあれか、根本的なところで

貴方は異性より同性が

お好きなタイプでいらっしゃいますか。


ならばわかった、私は隣席で

高みの見物を決めさせていただこう!

フランス男の口説きのテクニックは

一度勉強させていただきたいと思っていましたし!


フランスへは旅行に行くの?

万が一の際、一番近い非常口ってどこかなあ?

機内用のイヤホン、これ、差し込み口どこかわかる?

などと事あるごとに

蕾ちゃんに話しかけるフランス男。

やはりまめまめしさって重要だよね!

と感銘を受けておりましたら

飛行機が安定飛行に入りました。


それと同時に蕾ちゃんは

ちょっと体をもぞもぞ動かしたかと思うと

(フランス男はにこにこと

そんな蕾ちゃんを眺めていました)

まず足元でスニーカーを脱ぎ

そして足を座席の上に引っ張りあげると

次にさっさと靴下を脱ぎ

(フランス男、少々顔面が強張る)、

そして裸足をちょこんと

前の座席の背中についている

座席ポケットにのせ、

ふう、と可愛らしい吐息をついたのでした。


見てはいけないものを見た、という表情で

蕾ちゃんから目を逸らすフランス男。

そんなフランス男と蕾ちゃんの隣で

彼らに助け舟を出すべきか悩む私。


ねえ蕾ちゃん・・・

君のその行為は基本的に

欧州の・・・というか英仏のマナーに

思い切り反しているんだけど・・・


あれなんですよ、

こちらの人にとって素足って

基本的に『汚いもの』って認識なんですよ。

朝から晩まで靴を履いて生活する人々ですから

そうすると当然足は蒸れて

嫌な臭気を発するじゃないですか。

ここらへんってちょっと我々日本人には

感覚的にわからないような気もするんですが。


・・・いやでも待てよ、私も普通しないぞ

『機内で靴と靴下を脱いで

その足を前の席のポケットにのせる』

なんて行為は。

じゃあやはりこの蕾ちゃんは

外見は可愛いけれど内面は少しアレな子だったのか?


ともあれ、それまで積極的かつ果敢に

蕾ちゃんに話しかけていたフランス男は

以来一言も彼に対して口をきかなかったのでした。


フランスおよびイギリスでモテたい!という皆様、

けっして公の場で靴下を脱いで

その足をどこか(前の席とか机とか)にのせる、

などという暴挙には及びませぬように。

台無しですから!いやもう本当に!


ちなみにその蕾ちゃんは

どこかのツアーの一員だった様子なのですが

そのお仲間たちも皆一様に

裸足の足を椅子の上に上げて

寛いでいらっしゃいましてね・・・

あれ、まさかツアー会社が

『機内では裸足になられると楽ですよ!』

とか教えているんじゃないでしょうね・・・

それは楽かもしれないけど・・・

地域のお作法ギャップって怖いですよね。


なお蕾ちゃんの名誉のために書き添えておけば

彼の足の裏はまるでもぎたての桃のように

ツルツルピカピカしておりました。

悪臭もまったくしなかったです。

でもね蕾ちゃん、問題はそこじゃないんだよ。


私が勇気を出して蕾ちゃんに

「そんな行為はしないほうがいいよ」

って言ってあげるべきだったんでしょうか

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本当にマナーって

考えれば考えるほど難しいですよね・・・