日本の日付的には
2日遅れの話題になってしまうのですが
皆様、バレンタインはいかがお過ごしでしたか。
わが家は
「中華料理が食べたい」
との私の願いにより
久々の外食に街に出かける途中、
駅前で「ファーマーズ・マーケット」と呼ばれる
朝市のようなものが開かれておりまして、
そこで夫(英国人)が
イノシシのお肉に一目惚れ、
おかげさまで昼に中華、
夜にロースト・イノシシという
非常に豪華な食生活が我が物となりました。
夕食の調理担当者は当然夫です、
バレンタインですから。
さて、お肉を鞄に仕舞いつつ
夫はお肉屋のおじさんに
「これは、どう調理するのがいいの?」
と素直に質問しておりました。
「・・・えーとね、180度のオーブンで
このお肉の大きさだと45分・・・かな?」
「なるほど、
味付けにはどんなスパイスを?」
「ス、スパイス・・・っ?
塩、胡椒でいいんじゃないかなっ?」
「ソースは?グレービーのほかに
たとえばブレッド・ソースとかが合う感じ?」
「ソース・・・?ソース・・・・ああ、ほら、
クランベリーとかがいいかも・・・
クランベリーソースの作り方は
僕もよくわからないんだけどね・・・?」
お肉屋さんの目が泳ぐから
私も怪しいとは思ったんです、
しかし私も夫も
イノシシのお肉を食べるのはこれが初めて、
ここはプロフェッショナルの意見を信じようぜと
お肉に塩と胡椒を振ってオーブンで45分。
おじさん・・・
ものすごく生焼けです・・・!
「・・・これはもうレアとか
そういうレベルの話じゃないぜ、
明らかに調理が完了していないぜ」
「そうですね・・・焼き直しましょう」
あのお肉屋さんは
自分でご飯を作ったことが
ない人だったのだと思います、
しかしあれはないぜ。
イノシシって基本は生食不可でしょう?
知らないことを知らないと言う勇気って
大事ですよね、社会治安のためにも。
とりあえずさらに30分くらい
お肉を焼いてみたのですが
それでもお肉の真ん中部分は
ほんのり紅いまま。
「イノシシは豚の仲間だ、
もう少しこんがり焼こう」
「でもお肉はすべてレアが美味しいんですよ?
端っこのウェルダンな部分を
君は食べればいいですよ、
僕はこのちょっと赤味の残ったお肉を食べたいです」
・・・お前という奴は・・・
南米で何も学んでいないだろう・・・!
イノシシは美味しかったです。
ところで昨日も書きましたが
英国ではバレンタインの日には
殿方から淑女に赤い花を贈るのが通例なのですが、
私はそれほど花を愛でる人間ではないので
薔薇の代わりに化粧水をいただきました。
雅よりも実利を取る女、それが私です。
そんでもって本日(15日)
スーパーに行きましたら店頭で
赤い薔薇が特価販売されていたのですよ。
しばしの躊躇の後、一束を購入。
家に帰るなり夫の首にかじりつき
「・・・夫!これは私からの
『バレンタインありがとう』のお返しプレゼントよ!」
「えっ!ありがとうありがとう、とても嬉しい!」
30分後。
花瓶に移した薔薇を無言で眺めていた夫が
とことこ私のところにやって来まして。
「ねえ、他意はなくお尋ねしたいんですが・・・
あの、他意はないんですよ?
この薔薇・・・もしかして割引販売中でした・・・?
いやいや、たとえそうだとしても
僕の喜びに変わりはないですよ?
ただ純粋な好奇心でそのこところを知りたいな、と!」
「ふっふっふ・・・よく尋ねてくれたわ、
その通り、これは大特価販売中だったのよ!
他の男ならそんな贈り物を嫌がるでしょうけど
私の夫は吝嗇と堅実が売りのヨークシャー男、
きっと私の判断を喜んでくれると見込んでの行動よ!」
「・・・なんてことだろう、その通りです、妻!
バレンタインから半日が経過しただけで
こんな美しい薔薇が値引きされるなんて、
そしてそれを僕達が手に出来るなんて、
素敵なものをより素敵な値段で、
これぞ信用危機の時代の正しい贅沢です!
本当にどうもありがとう!」
実のところ
あの閑散とした花売り場で
売れ残りの薔薇の花を手に取るのには
かなりの勇気を必要としたんですが、
夫がこのように喜んでくれたので
私は報われた思いで一杯です。
イノシシ肉のせいで
夫が肝炎になったりしませんようにの
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ところで薔薇は
12本で1セットな扱いなんですが
これって何か深い意味があるんでしょうか
バレンタイン当日は
「花を抱えて早足に街を行く中年男」を
何人も目撃できてまさに眼福
愛に満ちたおっさんはいいものだ・・・!
10代前半の女の子二人が
一輪挿しの薔薇を交換し合って
手をつないで仲良く歩いている姿も
なかなか胸に迫るものがありました
可愛いなあ本当に


