米国が北朝鮮のテロ支援国家指定を

解除する手続きに入った、というニュース。


第一報を聞いた夫(英国人)が言うには

「米国は世界に潜在敵国を作りすぎたからね。

そんなにたくさんの場所で

同時に戦争ができるわけはないって

やっと気がついたんじゃないかな。

国内景気も悪いようだし、ブッシュ大統領は

イラクとかアフガンに集中したいのでは」


私としては、そのような事情に加え、

大統領任期満了が

半年後に近づいてきたこの時期、

少しでも経歴に箔をつけたいという

ブッシュ氏の意向も今回の動きの背後に

あったのではないか、と邪推しています。

回顧録執筆のためにも。


渡英以来こちらで北朝鮮問題について

隣国出身者として質問されるたびに

私が例として挙げて説明しているのは

横田めぐみさん拉致事件です。


「自国の将来を考えると、日本はもっと

アジアとの連携を深めるべきだと私は信じる。

だがそれとこれとは話が別

「報道されていないだけで冷戦当時は

世界各国で国家的誘拐事件が

発生していたのかもしれない。

でもめぐみさんは当時たったの13歳

誘拐対象にする意味が理解できない」

「北朝鮮側は、めぐみさんはもう死亡した、

なのに生還を求める日本側の態度は

悪意に満ちていると主張するが、

2002年に金総書記が認めるまで

拉致事件の存在自体を

日本側の捏造と言っていた北朝鮮側の発言を、

こっちだっていまさら鵜呑みにはできない」


そして必ず言い添えるようにしているのが

「日本の世論は今でこそ

拉致被害者とその家族に対して同情的だが、

2002年の金総書記の会見まで

彼らに対する国内の風当たりは相当ひどいものだった。

拉致事件は反北朝鮮派の作ったデマだと思われていたし、

そのため被害者家族は世間から嘲笑された。

私だって表立って彼らを非難したりはしなかったが

『かわいそうに、変なジャーナリストに

妙な考えを植えつけられちゃって』くらいのことは

頭のどこかでこっそり考えていた。

だから2002年に真実が明らかになったとき、

私は事件そのものに衝撃を受けると同時に、

それまでの私の態度を心底後悔したし、軽蔑した
横田めぐみさんのご両親に対して

心から申し訳ないと思った。

だからそれ以来、北朝鮮の諸問題に関しては、

私はいつも横田夫妻の発言を確認して、

そして可能な限りその意見を支持するようにしている」


今回の米国の行動について

横田めぐみさんの母、早紀江さんは

「解除は早すぎる。非常に残念」

とおっしゃっているらしいので(詳細はこちら に)、

私も今後誰かに意見を尋ねられたら

「解除は早すぎる。非常に残念」

と答えるつもりです。


そんな行動に意味はないかもしれない。


でもね。


1999年に当時の外務省アジア太平洋州局長が、

北朝鮮の犯罪行為を知っていたにもかかわらず

「(拉致された)たった10人のせいで

日朝国交正常化交渉が止まっていいのか。

それは国益に反する」

と発言した、という話を2008年の今読むと

「なんという最低な男だろう」

とおそらく十人中九人の方が思うでしょう、

でもね、一時の私は彼と同じくらい最低でしたよ。


めぐみさんが日本に帰ってくるその日まで、

私は横田夫妻と意見を同じくしていたい。
最低な人間であった私の、

これはせめてもの罪滅ぼしです。


今回変に真面目で

青臭い内容になってしまってすみません

しかし北朝鮮の拉致事件に関しては

少なくとも日本国民であるならば

誰もが真剣になるべきだと思うのよ 人として