わが夫(英国人)は

感受性豊かな力持ちです。

いえ、力持ちってのは

この際どうでもよかったのですが

「わが夫は感受性豊かです」

と書いちゃうと

どうも誤解されそうな気がしたので。

基本的なマッチョ志向とともに

美を愛する感性を持ち合わせている

ジェントルマンであるとご理解ください。

一方私は複合汚染された大気のもと

すくすく育った東京者なためか

いまひとつ「雄大なる自然美」

とかに感動する性質ではありません。

いや、きれいだな、とは思うんですけど。

夫ときた日には、

街でビルに反射する夕陽を見ても

「あの光、なんて美しいんだろう・・・」

とかシラフで口にするんです・・・

まあそんな夫ですので、

普段から窓の外の景色を見ては

「夢のように素晴らしい朝靄だ!」とか

「山の向こうに沈む太陽の

なんという優雅さだろう!」とか

よく感嘆しておりまして、

夫の義務だか何だか知りませんが

そのたびにいちいち私にも

「君もここに来て見てごらん!」

とか言ってくれるわけですよ。

・・・夫の優しい心遣いを無にしたくはないので、

私も毎回夫のそばに行っては

「本当にきれいだわ、

教えてくれてどうもありがとう」

などと言っているわけですが・・・

口調が多少棒読みに

なっていたりもするんですが・・・

仕方ないじゃありませんか、

他にどうしろっていうんですか!

・・・失礼しました、

まあ私も自分のこの

美だの何だのに対し鈍感なところは

直せるものなら直したいと思っているので

夫には感謝している面もあるのです。

日々これリハビリ。

もっと感動を自分に。

ところがですね、さきほど夫が

「急いでこっちに来て!

そして一緒にこれを見て!」

と叫ぶので、

何事かと思いつつそばに行きましたら、

夫はPC画面上の

「ポンド/円グラフ」を指差してですね、

「これ素晴らしくない?この円の動き

すごいよ、アメージングだよ!」

・・・夫の興奮ぶりを目の当たりにして

ちょっと自信がなくなったんですが、

私は別に感動しなくてもいいですよね・・・?

夫は為替で得をした損をしたではなく、

ただ純粋にこのところの相場変動に

感銘を受けている模様です・・・