人生を 満たす。 | イタリア フィレンツェ 田舎暮らしの12ヶ月

イタリア フィレンツェ 田舎暮らしの12ヶ月

動物たちに囲まれた
トスカーナの森の中 自然に寄り添った半自給自足
フィレンツェ 田舎暮らしの12ヶ月

私が暮らす田舎暮らしの森には
ご近所さんが1軒だけ。

60代のご夫妻と 
16年前アフリカのコンゴから養子になった 
19歳の女の子

他の国は知らないが 
イタリアには
書類上は家族ではないが
両親がいない、経済的に不安定な家の子供を
預かって育てる 里親制度がある。
国から補助が出るのだ。

その制度で ご近所さんには8年前から
イタリア生まれの黒人姉弟12歳と11歳の2人が
暮らしている。



一昨日 ご主人が亡くなった。
癌だった。
3ヶ月半前に 発見された癌だった。
日本にあるような 定期的な健康診断とかは
特になくて 自分たちで健康管理をする。
真面目な男性で 
毎日仕事と子供たちの学校と家を行き来した。
癌が発覚する1ヶ月前異変に気づいていたけど 
検査に行かなかったのだそう。



残された家族は このまま里子たちと
暮らしていくことができるのだろか。

今日お別れに行ってきた。 
眠るように穏やかなご主人の指先に
入り切らなかったであろう 
赤い花を模した子供の指輪がはめてあった。
里子の12歳のお姉ちゃんが
持ってる中できっと1番いいやつを
お父さんのために贈ったんだと思う。
胸がぎゅーっとした。



彼の人生は 幸せだっただろうか。
ずっと そんなことを考えている。

土佐の言葉で 「満てる」という方言がある。
今はなかなか 若い人では使わない昔の言葉。
亡くなったことを 「満てた」という。

寿命を満たす
人生を満たす

そういう意味がある。
私たちは 人生をしっかり満たしているだろうか。

2月 命の始まりに触れて 
人生の終わりを考える。