内視鏡検査でデカいポリープを取った後の大量下血からのブラックアウトで死にかけた事件から1ヶ月が経ち、今は元気にやっている。
現在は酒も飲めるし乗馬も復活していてほぼ通常運転にもどっている。
まだ少し立ちくらみやふらふらする感覚が残っている気もするが、日常生活に支障は無い。
血圧は正常に戻っているが、失ったヘモグロビンが復活するには1-2ヶ月かかるそうなので、弱冠ヘモグロビンが足りてないのかもしれない。
この1ヶ月の間に飛行機にも乗ったが、さすがに退院直後はラウンジでも機内でも一滴も酒を飲まなかった。
たぶんこれも人生では初めて?かもしれない。
ただ、内視鏡検査でポリープの10mmとかデカいのを取った後は気をつけた方がよいということが分かった。
デカいのを取った後は、止血クリップなるもので傷口は止められているのだが、これもお尻から偶然出てきたクリップを見てちょっと驚いた。
思ったより、細長く、そして金属でできたものだったからだ。
私の傷口には、ポリープ切除してくれた病院でこのクリップが4つ付けられており、出血後に入院した別の病院でもう一度内視鏡を入れたときには出血は止まっていたが念のため1個追加で装着された。
「クリップはどうなるんですか?」と医師に聞いたら、「そのうち便と一緒に出てきますので問題ないです」と言われたが、こんな大きさと形状と材質のものだとは思わなかった。
偶然トイレの中でぽろっと一個だけ床に落ちていたものを回収したが、その他の4個はきっと便と共に出てしまったのだろう。
ポリープ生検の結果が良性だったのがせめてもの救いだ。
どこからどのような理由であれ、大量出血には気をつけなければならないと悟った。
特に内臓の中から出血していると、状況がわかりにくいのでより厄介だ。
しかし、一体どれくらいの血液が敬愛する肛門さまから流出したのだろう?
入院した後の内視鏡検査では既に出血は止まっていたようだが、丸二日間くらいは出続けていたので、1リットル近くは出ていたかもしれない。
後1日出続けていたら失血死していたかもしれなと思うとゾッとする。
どうやら医学的には「出血性ショック」と呼ばれる症状のようで、これを評価するのにショックインデックス(SI)という指標がある。
おそらく私の場合、ショック指数1.0~1.5くらいだったであろうと推測される。
SI=1.0以上を出血性ショック状態と判断するため、循環血液量5,000mLのうち、推定出血量750mL以上、15%以上の血液が失われることでショック症状が現れるとのこと。
まあ、1~1.5リットルくらい血液を失うと、普通に死ぬかもしれないようだ。
50歳以降で内視鏡検査とポリープ切除を定期的に行っているひとが多いようだが、内視鏡突っ込んでみなければどんなポリープがあるのかわからないので、術後の予定は余裕を持っておいたほうが良いだろう。
たかがポリープ切除だと高をくくっているとエラい目を見ると思い知った。
しかし、こんなことで60歳を超えてから人生初の入院というのも、今となっては良い経験だったとも思えるが、健康維持のために自費で検査を受けて、その結果の出血で別の病院に救急で運ばれて入院し、健康保険のないワタシは自費でその治療を受けるというまぬけな話ではある。
最近でも東野圭吾さんが大腸癌で亡くなられたが、「大腸ポリープは放っておくと100%癌になる」という信念をもってどんな小さなポリープも根絶やしにすることを生きがいにしている先生も多く、しかもビジネスとしては定期的に自由診療で来てくれる太客が掴めるので悪くはないのだろう。
しかし、こんな目に遭ってしまっても、もともと病院嫌いのワタシとしては、早期発見や予防の為の検診や治療ですらできれば病院には行きたくないと思ってしまう。
健康診断は健康を管理して維持するためのものではなく、病院が病気をもった顧客を発掘する為の手段のように思えてしまうワタシは相当な天邪鬼なのだろうが、多くが赤字の病院経営としてはビジネス上仕方ない。
しかし、現実には医療機関や医師の診断に頼らずに自分の健康を管理することは難しい。
医師と患者の関係は、「情報の非対称性」によって、圧倒的に医師の知識量が患者よりも多く、医師の診断は絶対正しいと思えるからだ。
100%自費で構わないので、自分には商売抜きで真実の医療を提供してくれる万能のかかりつけ医が欲しい。
金融や不動産の世界でも同じ事が言え、「情報の非対称性」が存在する状況下では、情弱なサイドは例え嘘をつかれてもそれを疑う余地がない、プロ側がやり放題の市場と言える。
それゆえ、そういった職種は法律や資格によって国に管理され、圧倒的な優位性の悪用が規制されているのであろうが、たとえモグリでボッタクリでもブラックジャックのような医師や投資アドバイザーの方が信用できるのかもしれない。


