昨日、わたしはピンクのロングドレスを着た。

主人もジャケットの下は極彩色のシャツ。

長女もピンク、次女はトパーズ色のドレス

一家全員が鮮やかにドレスアップした理由は

私の(偽)母のお葬式に参列したから


本当にイギリス人の彼女はわたしの(偽)の母であり彼女にとってわたしは彼女のmy daughter no2(わたしの二番目の娘)だった


お付き合いは25年以上かな?

90年代の後半にわたしと夫はこの家に住んでたの


このお家のお向かいさんがわたしの(母)がわりになってくれた夫婦の宅だった


お母さんになってくれたクリステーンに初めてお目にかかったのはご近所の人の結婚式

夜中のダンスフロアに手を引かれて、彼女と一曲踊った後に彼女から

(あなたのことが好きだわ!

今日からあなたはわたしの娘になりなさい)って

唐突に言われたのだ


本当にその日以来、

彼女はわたしの母の様に振る舞い毎週の様に夕ご飯をご馳走になって

よくオペラや音楽会やお買い物連れ出してくれた

20代で日本からやってきて実の両親と離れて居るわたしを不憫に思い何かと構ってくれたのだと思う

わたしが出産する時は病院の送迎、食事、洗濯など全部引き受けてくれて..,

多分、産後三ヶ月はわたしは一回も料理してないんじゃないかな?

わたしが入院した時もなんの迷いも遠慮もなく彼女のお家で療養させて頂いたっけ....


うちの娘たち二人にとっても彼女は(おばあちゃん)日曜日の沢山のゲストが集まるランチ会やクリスマス時期は子供同士は大きなテーブルの下で遊んでたというのが幼い頃の楽しい思い出だという


わたしの日本の両親が来ると必ず夕食会を開いてくれて(わたしが幸子に母です)(わたしも幸子の母です)と母同士が挨拶するのが恒例の行事だったの


わたしの父と彼女が着飾って手を握り合いながらお芝居を見に行ったこともあったっけ...


彼女の娘は他にもいて

長女のメアリー(血縁関係なし) 二番目のわたし(血縁関係なし) 三番目のエミリー(実の娘) 四番目のシビー(血縁関係なし)

この4姉妹がしょっちゅうこの家に集まった。

全然顔も似てない4姉妹だけど..


わたし達がイタリアに夏休みの前日は彼女の家に家族で行き、帰ってきて仕事帰りにお土産を持って行こうと思っていたらクリニックに電話があり、彼女が危篤だとの報だった


枕元に集まったのは血の繋がらない三姉妹

実の娘はまさか急にこんなことが起こると思っていなくて....スペインへ長期の休暇に旅立ったばかりだった


彼女のお葬式

出来るだけ華やかな格好で来てください

彼女の人生を祝福しましょう!との会だった

いっつも賑やかで楽しくてセクシーな下ネタが大好きな彼女だった

セックス アンドシテイのサマンサが70代になったら彼女みたいな人になるんじゃないかな?

姉御肌で大胆で楽しくてセクシーで!

そして誰よりも優しい女


チャペルに集まった大勢の友人達

みんな派手に着飾って本当にカラフルな会だった

側から見てたらきっと華やかなパーティーでまさかお葬式だとは思わないでしょうね


長女がわたしに言った

(泣いちゃダメよ!祝福なんだから)

四女がわたしに囁いた

(わたし...,

人生において誰かにこんなに優しくされたことない…)

あゝそうだった

彼女は離婚する時に子供を連れて人生を立て直す為にこの家で半年以上暮らしてたんだった.....

実の親以上に甘えさせて貰った

わたしも、こんなに誰かに優しくされたことあっただろうか??

ここで姉妹大号泣


彼女のご主人が私たちにこう言った

クリステーンはねuniversal love(宇宙的な普遍の愛)という言葉が大好きだった

僕たちのuniversal family (宇宙的な家族)になってくれてありがとう


宇宙の母を失ったわたし


現在は心にぽっかり穴が空いた様だ


彼女が亡くなった晩とお葬式の明け方に彼女が夢に出てきた

2回とも同じ夢


彼女の家の大きな食卓をみんなで囲んでいる

彼女はわたしの横に座っていてわたしをじっと見つめているけれど、何も言葉を発しない

ただ黙っている


生きてる間に言いたいことは全部話したからもう話すことは無いわ!

生きてるうちに大事なことは全部言っちゃいなさいね!


そんなことを彼女は言いたいのかなってなんとなく思ってるところ