「湯田上(ゆたがみ)温泉の豪農・旧田巻邸(椿寿荘)」 藥医門
★湯田上(ゆたがみ)温泉近く、原田巻家の離れ座敷★
場所・ 新潟県南蒲原郡田上町大字田上2402
電話・ 0256-57-2040
棟梁・ 宮大工・松井角平 富山・井波
庭師・ 京都の庭師・広瀬万次郎
欄間彫刻・ 京都本願寺御用彫刻師、
前川三四郎の技法を伝える岩倉知正(理八)
竣工・ 大正7年(1918)
構造・ 木造平屋建て 建坪400坪
料金・ 400円 9~17時 *当時の情報
最終訪問・ 2007.05 G・W
*町・指定文化財
*本・新潟日報社「越後の豪農巡り」掲載
新潟市と接する田園風景の中に田上町はあり湯田上温泉やハイキングに向く低山・護摩堂山などで親しまれている町です![]()
新潟市の奥座敷的な湯田上温泉は多くの市民に親しまれていますが、湯が塩素循環で木造の宿がないし共同湯もないので、私的にはあんまりなので、行ったことはありません![]()
せっかく近くなのに残念です![]()
「椿寿荘」 説明の立て看板 大正時代のお屋敷

この当時はまだ鄙びとかかけ流しとかには目覚めてなかったので、この町にあるセンター系の温泉施設「ごまどうゆったり苑」には行ったことはあります![]()
まあ私の趣味は特殊なもので多くの普通の方には良い温泉だと思うので、観光のついでにぜひどうぞ![]()
(湯田上温泉「ホテル小柳」の宿泊記事 が新潟県の温泉のテーマに
)
湯田上温泉 「ホテル小柳」 4軒ほどの温泉街

湯田上温泉で代表的なお宿 2食 7000円ほど~
そんな田上町にある「椿寿荘」こと田巻家は、田上には2家の豪農がありそれぞれ代々七郎兵衛、三郎兵衛を名乗り、地元では七郎兵衛家を原田巻、三郎兵衛家を本田巻と呼び習わせていました![]()
「椿寿荘」 薬医門 1778年~ 移築

山田の宮大工・小出源兵衛が母屋の前にあったものを
原田巻家は三条市下田の豪農・五十嵐家の末流である本田巻家次男で1774年に没していた七郎兵衛を中興初代とします![]()
4代目、5代目の幕末期には石高2600、面積で1300町の大地主に発展しました。
小作人は2794人とちょっとした企業のような人数です![]()
「椿寿荘」 大名玄関 日本建築の古式

造り木組の舟肘木を配した組み入り天井 大正時代
「椿寿荘」はその原田巻家の広大な離れ座敷です![]()
椿を長寿の霊木とした中国の故事に習って名付けられたといいます![]()
7代目当主が「不況で仕事のない小作人を働いてもらう」(当時の公共事業)ために当時日本3大名人の一人と謳われた富山・井波(後ほど訪れた)の宮大工・松井角平を棟梁に招いて構想・資材調達にとりかかり、1914~1918年の約3年半を費やしました![]()
「椿寿荘」 照明 棟梁は富山・井波の宮大工 松井角平
建坪約400坪で、約880坪の敷地に建ちます![]()
材料は吉野杉、木曾檜、会津欅など全国から銘木を集める贅を凝らし、釘類を1本も使わず寺院様式を取り入れました![]()
前川三四郎の技法を伝える岩倉知正(理八)作 一枚板
特に畳敷2段廊下は豪快で10年間の打通しの濡れ縁の庇を支える丸桁は吉野杉の1本もの、無節、本末なしの銘木で海路、信濃川を遡らせて運びました![]()
各間の床の間の床がまちは石川・能登の輪島塗![]()
欄間には京都本願寺御用彫刻師・前川三四郎の技法を伝える岩倉知正(理八)の作となります![]()
樟の一枚板に菊の透かし彫の彫刻が施してあります![]()
「椿寿荘」 奥座敷 優雅な高床式
庭園は京都の庭師・広瀬万次郎によるもので京風の枯山水![]()
三の間、二の間、上段の間と続く座敷に面して主庭が設けられ、仏道の理に叶ったものです![]()
奥の五重塔の石組は須弥山を表しました![]()
また主庭と反対側にある泉水の中庭の石組も卓越しています![]()
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「椿寿荘」 奥座敷 ここだけ京都気分![]()

庭を眺めてゆったりしてしまっています![]()
「椿寿荘」は湯田上温泉のほど近くに位置しています![]()
ここのことは以前、付近の日帰り温泉施設(センター系)に置いてあったパンフ(当時はネットもない)で知りました![]()
国道に面しているので、場所はわかりやすいです![]()
入口を入るとなんだか今日は中は賑やかなようです![]()
Pにも車が沢山停まっていたし、人気スポットなのかな![]()
売店が事務所になっていて、ここまでは無料で入れます![]()
まず「藥医門」と呼ばれる寺院のような門を入ります![]()
この門は1778年に宮大工・小出源兵衛が母屋の前にあったものを移築したようです![]()
そう、ここは離れ座敷なのです![]()
「椿寿荘」 座敷の襖より眺める庭園

門を入るとこれまた「大名玄関」と呼ばれる堂々とした佇まいの玄関があります![]()
これは造り木組みの船肘木を配した組み入り天井が、日本建築の古式を伝えるものだそうです![]()
「椿寿荘」 畳廊下 庇を支える丸桁は20mの吉野杉

土縁の板は玄関の式台、腰板とともに800年の会津欅
中へ入ると主庭に面した畳廊下にお客さんが沢山いました![]()
どうやらお庭を眺めながら優雅にお茶が飲めるらしいです![]()
豪農の館がこんなに賑わっているのは初めて見ました![]()
G/W効果、温泉効果、料金が400円と手ごろな効果でしょうか![]()
「椿寿荘」 畳廊下より主庭を望む

離れ座敷だけに優雅なリゾート風ですね
この畳廊下の庇を伝える丸桁は11間半(20m)にも渡る天然紋の吉野杉![]()
土縁の板は玄関の式台、腰板とともに樹齢800年以上を誇る会津欅からとったものだそうです![]()
「椿寿荘」 主庭 京都の庭師・広瀬万次郎の作品

京風の枯山水で歩いて見学可能
欄間には驚きました![]()
普通、模様の方を板にくりぬいて行くのに、ここの欄間は、それが逆で彫刻に掘り出されていて、ほとんどが空洞です![]()
これ、掃除のときに今にも折れそうで、素人目にも相当の技術だと思います![]()
「椿寿荘」 主庭の蔵と五重塔 石組は須弥山

奥座敷の方は高床になっていて清流が高床の下を流れる見立てになっているそうです![]()
個人的にはこの奥座敷が落ち着くので気に入りました![]()
奥座敷だけ切り取ると、まるで京都にいるようです![]()

ここは敷地は他の豪農と比べると狭いのですが使われている素材だけでも集めるのが大変な高級なものばかりで、現在では再現不可能ですし、職人さんも一流の人が関わっていて、見どころが所狭しと凝縮されています![]()

こだわりの豪農の離れ座敷といったところでしょうか![]()
ここまですごいものならもっと全国的にも注目されても、国の文化財になっても良いと思うのですが。。。
温泉地の穴場観光地としていかがでしょうか![]()
温泉・離れ座敷・豪農好きの方にもオススメです(^^♪
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