
特記しておきたいのは解説者が言うには、作者呉勝浩は物事を単純化し断罪していこうとする社会の風潮に対する違和と抵抗を、書いてきた作家なのだとか。
本作は、狭い取り調べ室の中でのスズキタゴサクと、本庁から派遣された刑事とのやり取りがメインですが、派出所勤務の警察官や自殺した元刑事の家族を巻き込んでいく所も見所です。
爆弾はスズキの予感通り爆発していきます。
焦る刑事、のほほんとしているスズキ。スリルがあって面白い。でも現実だったら怖いな。
後半は予想もしない展開に。
同僚の為に危険を侵す警察官に、不覚にも涙してしまいました。ミステリー小説を読んで涙したのは初めてです。
もうページをめくる手が止まりません。
私には社会の風潮だとか難しいことはわかりませんが、1人の命も大勢の命も同じ重さなのではないかと思います。ホームレスの人が沢山居ると言う事は、やっぱりどこか平等ではない気がします。
映画では佐藤二朗さんがスズキの役をやって高評価だとか。映画も見たかったですね。