京極夏彦のデビュー二作目の小説です。

デビュー作の姑獲鳥の夏は、評価が分かれ正当な論評が出なかったようです。それ程破格な作品だったのですね。私も長編ミステリー小説を読むのは初めてでしたので、とても難解な小説と言うイメージが強かったです。それは魍魎の匣も同じでしたが、漸く京極夏彦の小説の面白さが解って来たように感じました。なんと言っても、古書肆、中禅寺秋彦。文士、関口巽。探偵、榎木津礼二郎。刑事、木場修一。の活躍が楽しいです。中でも、中禅寺秋彦が物語の後半で黒衣を纏い、黒い手甲を付け、鼻緒だけが赤い黒い下駄を履き、陰陽師如く憑き物落としをする場面は圧巻です。


魍魎の匣は


連続バラバラ死体遺棄事件


ニセ霊能者

謎の科学者


隙間恐怖症の男


などが段々、段々と絡み合っていくミステリー小説です。

中禅寺秋彦いわゆる京極堂が謎を解いていきます。


読み終わると、姑獲鳥の夏の時と同じく、すっきりとは程遠く少し悲しくなりました。「幸せになりたいなら人間をやめる事だよ」と言った中禅寺秋彦の言葉が心に残りました。そうなんでしょうか?自分に問いかけています。


京極夏彦の次回作は狂骨の夢です。楽しみです。