片付けは、

 

「心地よい暮らし」を

 

目指すことから

 

始まるのではありません。

 

 

探し物をする。

 

戻すのが面倒。

 

床のモノが気になる。

 

 

そんな毎日の困りごとから、

 

「どうして、そうなっているんだろう?」

 

と原因を見つけていく。

 

 

なぜ今まで片付かなかったのかを

 

一緒に見つけ、


その方にできる方法を考えていく。

 

そんな片付けをお伝えしている、

 

整理収納コンサルタントの須藤昌子です。

 

「使いにくい」と思っていた引き出しが、お気に入りの場所になった理由

 

 

「何度片付けても、

 

洗面所が散らかってしまうんです」

 

 

そんなお悩みをお持ちだったのは、

 

43歳のマキコさん。

 

 

ご主人とお子さん2人の

 

4人家族です。

 

 

洗面所では、

 

ご主人のモノ、自分のモノと、

 

おおよそ使う場所を分けていました。

 

 

でも、ご主人やお子さんたちのモノは、

 

置く場所を決めても

 

戻してもらえない。

 

 

気づけば、また散らかっている。

 

 

 

その繰り返しに、

 

片付ける気持ちも

 

失せてしまうとのことでした。

 

 

そこで、レッスンでは、

 

まず洗面所の収納を

 

一緒に確認していくことにしました。

 

 

 

 「奥まで使えなくて、とにかく面倒なんです」

 

洗面所には、

 

奥行きの深い棚がありました。

 

 

その棚には、手前にアクセサリースタンド、

 

奥に化粧品が収納されていました。

 

 

そこで、

 

「この収納で困っていることはありますか?」

 

とお聞きしました。

 

 

すると、

 

「奥まで使えないし、

 

アクセサリーを取り出してから

 

化粧品を取るので、

 

とにかく面倒なんです」

 

とのこと。

 

 

そこで、もう一つ質問しました。

 

 

「では、それを解決するには、

 

どうしたらいいと思いますか?」

 

 

かのこさんは少し考えて、

 

「化粧品の数を減らすとか、

 

ボックスに収納するとかでしょうか」

 

とおっしゃいました。

 

 

もちろん、モノの量を見直したり、

 

収納用品を使ったりすることも、

 

一つの方法です。

 

 

でも、私はここで、

 

もう少し考えてみてほしいことが

 

ありました。

 

 

それは、何を面倒に感じているのか

 

ということです。

 

 

かのこさんが困っていたのは、

 

アクセサリーを動かさなければ、

 

奥の化粧品を取り出せないこと。

 

 

だったら、その面倒をなくす方法を

 

考えてみてもいいのではないでしょうか。

 

 

 「その引き出しは、使いにくいんです」

 

そこで、

 

「アクセサリーの収納は、

 

今の状態にこだわりがありますか?」

 

とお聞きしました。

 

 

すると、

 

「こだわりはないです。

 

取り出しやすくなればいいです」

 

とのこと。

 

 

 

それなら、

 

洗面所にある浅い引き出しに

 

収納してみるのはどうでしょうか、

 

と提案しました。

 

 

 

引き出しなら、

 

開けると中にあるアクセサリーを

 

一目で確認できます。

 

 

選ぶときも、戻すときも、

 

手間が少なくなりそうです。

 

 

また、奥行きの深い棚よりも、

 

浅い引き出しのほうが、

 

アクセサリーを並べて

 

収納するのに使いやすいのではないか

 

と思いました。

 

 

ところが、マキコさんから

 

返ってきたのは、

 

 

「でも、ここは取り出しにくいんです」

 

という言葉でした。

 

 

 

理由をお聞きすると、

 

 

「洗面台に立つと、

 

おなかのあたりに引き出しがあるので、

 

自分が少しよけないと

 

開けられないんです」

 

とのこと。

 

 

確かに、立ったままでは

 

開けにくい引き出しです。

 

 

そのため、

 

これまでは歯ブラシや

 

固形石鹸のストックなど、

 

あまり頻繁に使わないモノを

 

収納していました。

 

 

でも、私はこう考えました。

 

 

引き出しそのものが

 

使いにくいのではなく、

 

そこに何を、

 

どんなふうに収納するかによって、

 

使いやすさは変わるのではないか。

 

 

例えば、引き出しを開けたとき、

 

よく使うアクセサリーが

 

手前にあれば、

 

少し体をよける必要はあっても、

 

すぐに選んで取り出せます。

 

 

戻すときも、引き出しを

 

開けて置くだけです。

 

 

 

そこで

 

「では、試しにやってみましょうか?」

 

そうお声がけして、

 

アクセサリーを移動して

 

いただきました。

 

 

さらに、空いたスペースを使い、

 

お子さんのアクセサリーも

 

同じ引き出しに収納することにしました。

 

 

 1週間後、「開けるたびにテンションが上がります!」

 

それから1週間ほどたった頃、

 

使い心地をお聞きしました。

 

 

すると、マキコさんから、

 

こんなお返事がありました。

 

 

「使いにくいと思っていた

 

引き出しが、

 

開けるたびにテンションが

 

上がる場所になりました!」

 

 

そして、

 

「使いにくいと思っていたのは、

 

使い方がいけなかったんですね」

 

とおっしゃったのです。

 

 

 

さらに、うれしい変化が

 

もう一つありました。

 

 

これまで、使ったアクセサリーを

 

元に戻せなかったお子さんたちも、

 

引き出しから選ぶことが

 

楽しくなり、

 

使ったあとに戻せるようになったそうです。

 

 

今まで何度言っても

 

戻してもらえなかったのに、

 

収納の仕方を変えたことで、

 

自然に戻せるようになった。

 

これは、かのこさんにとっても、

 

うれしい変化だったのではないでしょうか。

 

 

 

 「使いにくい」と決めてしまう前に

私たちは、普段の暮らしの中で、

 

「この収納は使いにくい」

 

「ここには、これをしまうもの」

 

「この場所には入らない」

 

と、何となく

 

決めてしまっていることがあります。

 

 

そして、一度そう思うと、

 

なかなか別の使い方を

 

考えなくなってしまうものです。

 

 

今回のかのこさんも、

 

浅い引き出しは使いにくい場所だと

 

思っていました。

 

 

でも、アクセサリーを

 

収納してみたら、

 

お気に入りの場所に変わりました。

 

 

引き出しの位置も、

 

大きさも、何も変わっていません。

 

 

変わったのは、そこに何を、

 

どう収納するかという考え方です。

 

 

もちろん、すべての収納が、

 

使い方を変えるだけで

 

使いやすくなるわけではありません。

 

 

でも、今までの使い方だけで

 

判断してしまうと、

 

ほかの方法があることに

 

気づけない場合もあります。

 

 

だからこそ、

 

私は、選択肢を増やすことが

 

大切だと思っています。

 

 

 

 自分では思いつかなかった方法が、暮らしを変えることもある

かのこさんは、

 

最初に収納の改善方法を考えたとき、

 

「化粧品を減らす」

 

「ボックスを使う」

 

という方法を挙げられました。

 

 

でも、実際に試してみたのは、

 

アクセサリーを

 

別の場所へ移動することでした。

 

 

そして、それまで使いにくいと

 

思っていた引き出しが、

 

使うのが楽しみな場所に変わりました。

 

 

私たちは、自分が知っている方法や、

 

今までの経験の中から

 

答えを探そうとします。

 

 

だから、自分一人では、

 

なかなか別の方法を

 

思いつかないこともあるんです。

 

 

そんなときに、

 

今までとは違う質問をされたり、

 

別の使い方を提案されたりすると、

 

「あ、そんな方法もあるんだ」

 

と気づくことがあります。

 

 

私は、そこに

 

片付けのプロの役割があると思っています。

 

 

ただ収納方法を教えるのではなく、

 

何に困っているのかを聞き、

 

その原因を考え、

 

今まで思いつかなかった方法も

 

一緒に探していく。

 

 

そして、実際に試しながら、

 

自分にできる方法を見つけていく。

 

 

そうすることで、

 

今回のように、

 

使いにくいと思っていた場所が、

 

お気に入りの場所に

 

なることもあるんです。

 

 

 

 

「使いにくい」と

 

思っているその収納、

 

本当に収納そのものが

 

使いにくいのでしょうか?

 

 

もしかしたら、今までとは

 

違う使い方があるかもしれません。

 

 

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