片付けは、
「心地よい暮らし」を
目指すことから
始まるのではありません。
探し物をする。
戻すのが面倒。
床のモノが気になる。
そんな毎日の困りごとから、
「どうして、そうなっているんだろう?」
と原因を見つけていく。
なぜ今まで片付かなかったのかを
一緒に見つけ、
その方にできる方法を考えていく。
そんな片付けをお伝えしている、
整理収納コンサルタントの須藤昌子です。
「きれいに収納すれば散らからない」むしろ、その収納が散らかる原因かもしれません
収納をきれいに整えたら、
今度こそ散らからなくなる。
そう思うことはありませんか?
洋服をきれいに畳んで並べる。
細かく種類を分けてケースに入れる。
収納ボックスにフタをする。
同じ形のケースを並べる。
きれいに収まった収納を見ると、
「これなら片付いた」
と思いますよね。
でも、その状態がしばらくすると
崩れてしまう。
そして、
「また散らかしてしまった」
「やっぱり私は片付けが苦手」
と思ってしまう。
でも私は、ここで少し違うことを考えます。
本当に、あなたが片付けられないから
崩れたのでしょうか?
もしかすると、
きれいに作ったその収納自体が、
片付けにくかったのかもしれません。
きれいな収納ほど、やることが増えることがあります
例えば、洋服。
一枚ずつきれいに畳んで、
同じ幅に揃えて、
決めた場所に立てて入れる。
出来上がった収納は、とてもきれいです。
でも、毎回そこへ戻すには、
畳む。
形を整える。
ほかの洋服を崩さないように入れる。
という行動が必要になります。
ケースに入れた収納なら、
ケースを出す。
フタを開ける。
モノを入れる。
フタを閉める。
ケースを戻す。
細かく分類していれば、
「これはどこだったかな?」
と考えることも増えるかもしれません。
一つひとつは、
大したことではないように思えます。
でも、
仕事から帰って疲れているとき。
急いでいるとき。
体調がよくないとき。
それでも毎回できるでしょうか?
できなかったモノが、
椅子の上に置かれる。
テーブルに残る。
収納の前に置かれる。
そして少しずつ、
「片付けなきゃ」が増えていきます。
「もっときれいに」が、片付けを難しくすることもある
収納が崩れると、
さらに収納を工夫しよう
とすることがあります。
もっと細かく分けよう。
ケースを増やそう。
ラベルを貼ろう。
きれいに畳めるようにしよう。
でも、それによって、
戻すために必要な行動が
さらに増えたらどうでしょう。
収納の完成度を上げるほど、
片付けにくくなる人もいるんです。
もちろん、
細かく分類されている方が
使いやすい人もいます。
きれいに畳んで並んでいる方が
気持ちよくて、
その状態を維持することが
苦にならない人もいます。
それなら、その方法でいい。
大事なのは、
「きれいな収納かどうか」ではなく、
自分がその収納を使い続けられるかどうか
だと思います。
「どうしたらきれいに戻せる?」の前に
私は、
収納が何度も崩れてしまうなら、
「ちゃんと戻しましょう」
とは考えません。
だって、
戻せばいいことくらい、
きっと本人も分かっています。
それでも戻せないから、
困っているんですよね。
だったら考えたいのは、
「どうして戻せないんだろう?」
です。
畳むことが面倒なのか。
フタを開けるのが嫌なのか。
細かく分けることが苦手なのか。
収納がいっぱいで、
戻すたびに押し込まなければならないのか。
戻す場所まで行くことが面倒なのか。
理由によって、
変えるところはまったく違います。
畳むのが嫌なら、
畳まなくても困らない方法を考えてみる。
フタが面倒なら、
本当にフタが必要なのか考える。
細かく分けるのが続かないなら、
そこまで分類する必要があるのか考える。
収納がいっぱいなら、
収納方法ではなく、
持っている量を考える必要が
あるかもしれません。
つまり、
自分を収納に合わせるのではなく、
収納の方を自分に合わせていく。
私は、こちらの方が
大事だと思っています。
片付いた瞬間より、その後を見る
SNSで見る収納は、
完成した瞬間を見ることができます。
でも、
その収納を毎日どう使って、
疲れている日にどう戻して、
半年後にどうなっているのかまでは
分かりません。
だから、
きれいな収納を見たときに、
「私もこうしよう」
だけではなく、
もう一つ考えてみてほしいんです。
「この収納を維持するために、
私は何をすることになる?」
そして、
「それを私は、無理なくできる?」
ここまで考えてから選ぶ。
片付けは、
一度きれいに収納できたら
終わりではありません。
その後も、
モノを取り出して、
使って、
また戻す。
その繰り返しです。
だからこそ、
完成したときに100点に見える収納より、
疲れている日でも戻せる収納の方が、
その人にとっては
使いやすいことがあります。
もし今、
「せっかくきれいに収納したのに、
また散らかってしまった」
と思っている場所があるなら、
自分を責める前に、
その収納を一度見てみてください。
私は、この収納の
何を面倒だと感じているんだろう?
そして、
その面倒なことを、
やらなくても済む方法はないだろうか?
片付けるために、
きれいに戻せる
自分になる必要はありません。
自分が無理なく戻せる方法を
見つければいい。
「散らかってしまった」という結果は、
自分が片付けられない証拠ではなく、
今の収納のどこかに、
自分にはやりにくいことがあると
教えてくれているのかもしれません。
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