【菊と稲荷】の始まりの物語はコチラです→『プロローグ。』
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<あらすじ>
『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』
その言葉と共に、六甲山の高取神社で
「神様」という存在に、前よりも強く接続してもらった私。
前からついていたという高野山の清高稲荷大明神さまの
子狐眷属の姿も確認できるようになり、
奇妙な共同生活(?)が始まっていた。
そしてその子狐眷属の故郷、
高野山の清高稲荷大明神にお参りに行った際に
「お祭りをしてほしい」と無茶ぶりをされた私だが……
***
清高稲荷大明神の鎮守の森。
登山道とは違い、普段人が入らないこの空間にいると、
なんだか気持ちが「素」になっていく。
清高稲荷大明神(以下:清)「あそこに見える小さな滝。
あそこまで行ってみないか?」
いつも見ている、もう少し向こうの段差が作る小さな滝。
確かに前から、あそこに行ってみたいなーと思っていた。
菊「行ってみます!」
管理人さんが少しずつ整えていっている、鎮守の森の小川。
作業する人が通れるように、
なんとなくステップ踏める部分が小川に沿ってできていた。
菊「あの滝の向こうにはまだ行けないけど……今日はあそこまで行きたいな」
子狐1「油断しちゃダメ! 慎重に慎重に!」
子狐2「持って! そこ持ってエイって感じで!」
……やたら心配してくれる子狐眷属たち(笑)
一生懸命、このコたちなりに私を守ろうとしてくれてるんだなー。可愛い!
そして慎重に足元を確認しながら、小さな滝のところに到着。
菊「やっとここまで来れました……気持ちいいなー……」
嬉しくってただ、何分も何分もそこにいた。
足元はしぶきで濡れていたけど。
でもそんなことは平気で。
静かな鎮守の森に差し込む光を楽しんでいた。
私は小川の水をすくって飲む。
(本当は……水質調査的には飲めないらしいんだけど、平気なのでいつも飲む私♪)
清「森を浸透させる直接的な方法だな。多少ワイルドではあるが(笑)」
菊「森を浸透! 素敵ですね……」
清「天からの授かりものであるからな。
雨は天の神と地を繋ぐもの。
天の神からもたらされた雨が森をめぐり、川となってここに流れる」
菊「はい……」
清「そこに神の力が無いわけはない」
鎮守の森は、そしてそこに流れる水の中には「神の力」が宿っている。
ただ、自然。
シンプルに、飾ることのないこの高野山の森にある自然。
ふわーっと落ち着いてしまっていたら、
急に「My神様」の清高稲荷大明神と一緒にいる自覚が出てきた……。
菊「…………なんか。今頃、急に緊張して……(照)」
子狐1「なんかタヌキ顔になってるよ」
子狐2「なってるなってる!」
菊「なにそれ?!どゆこと?💧」
清高稲荷大明神は子狐眷属と一緒に笑った。
清「地に足がついたんじゃないか?
この水と森の力で、戻ったのであろう」
菊「地に足がつく? ですか?」
清「ポッカリ空いていた心にも浸透した。
小さくても滝というものの力はあるんだよ。
そこにお菊は触れた。もう大丈夫」
菊「……………」
そういえば神社は、お願いを叶えに行く場所ではなく、
疲れて気枯れたマイナスの状態を、浄化してゼロに戻す場所って聞いたことあるなー。
菊「神社やお寺と森って、なんとなく居心地が一緒な時が多いんですよね……」
清「本来、同じものであるからな。
"鎮守の杜(モリ)" というように。
"モリ" は "森" 。 "森" は神そのものだ」
確かに。 "モリ" は "森" で "杜" 。
清「神はその地の自然のエネルギーでもある。
だからその地に建つ神社が
"森" と同じ空気を持っているということは、
そこを司るものがその神を心から理解しているということになるな」
菊「ここは大丈夫ですね。そっくりです」
清「何がそっくりなのだ?」
菊「境内と鎮守の森です。
暖かさや安らぐ感じ? ですかね。それがここには広がっています」
足元に流れるのは小川だけど。
でも全力で! 聖地・高野山にある森の恵みの水で。
心を必要な透明なもので満たすには、
ただこういう場所で、こういう時間を過ごせばいいんだなって。
菊「……だからはるばる、ここまで来るんですよねー♪」
流れる小川を見つめながら、笑ってしまうのをなんとなく抑える私だった。
《続く》












