前に続いて聖書ネタです。

しかし、今回はダ・ヴィンチブーム以前から抱いていたものです。


きっかけは、ある漫画に、中世の死刑執行人は医学に精通していなくてはならなかったと書いてあった事。

で、ひらめいてしまった事。それは、イエスの処刑の際、ピラトが何か仕組んでイエスの命を助けようとしたという事。


歴史的な裏付けとしては、大学の授業の受け売りですが、ローマの多民族国家経営はアレクサンドロス大王が建てた大帝国があっけなく4分裂した時点で先が見えており、イエスの時代になるとパンと見世物で民衆の気を紛らわせなければならない状況に陥っていた、という事。


ローマの役人であったピラト(ピラトゥス)にとっては、処刑をしてもしなくても自分のみが持たない事を分かっていて苦悩したでしょう。

処刑すれば本国から処罰されるし、自分の矜持が持たない。しなければユダヤ人に殺される可能性が高い・・・

で、逃げの一手が『処刑したふりをする』という行為。

執行日を過越の日まで延ばし、その間に執行人に手を回し、長槍の名手にわき腹を突かせる。

長槍の名手は、急所とか手加減とか知っていた、と私は予想。

更に、処刑自体を取りやめさせるわずかな希望をかけて、大罪人と一緒に十字架にかけて、しかも、イエスは民衆から見えにくい所に配置。

処刑後に信者らが群がって、足を折るのを阻止するのも織り込み済みだったのかもしれない。


・・・問題は、イエスとユダがこれを知っていたか。

あまりにも上手く出来すぎたような気がして・・・


と、思った矢先に、ユダの手紙が出てきた、との話。


で、私の予想は・・・

泣きついたんだな・・・。銀貨を押し付けられて・・・・・。


私の記憶では、ユダは最後に「これを受け取らないとお前を殺す」と脅されたそうな。

こんな脅しに屈するなんて薄情だな、と思っていましたが、どうもそうではないらしい。

どうもユダはイエス教団の金庫番で、現実主義的で客観的なものの見方をしていたらしい。そして、皮肉を言って相手の心を試す事もあったらしい。


・・・つまり、上の脅しに隠された意味を悟ったらしい。

「お前が居なくとも、イエスを殺す事は出来るんだぞ。」ということを。

この時、彼がとっさに考えた最善の策が、一旦銀貨を受け取って、イエスに報告して逃げてもらう事、だった訳だ。


イエスはイエスで冷静だった。

いや、むしろこの機会を利用しようと思ったらしい。

イエスは当時のローマの内部事情を悟っていただろうし、イエス教団はイエスと使徒との間に教義に関することなどで亀裂が生まれ始めていたらしい。

なにせ聖書外伝に、安息日に鳥を粘土で固めて遊んでいたり、洪水が起きそうなので老若男女総出で堤防を補修していたら、指導をしていた神官に対して「お前、神様と話が出来るんだからこんな堤防、神様に頼めばあっと言う間に直してくれるでしょ?」と宣うたガキ時代があった御仁です。悪戯心(いい意味で)は大人になっても消えなかったでしょう。


で、ユダをなだめて口封じした上で作戦実行。

先ずは、使徒たちの心を確かめる、と同時に、亀裂を埋めようと試みる。

ユダが見せた表情は、悪い事を見透かされた、という驚きではなく、純粋に「みんな、済まない!」という罪悪感と懺悔の気持ちだったのだろう。


で、ピラトが何らかの方法で命だけは助けるだろう、と楽観。

「神よ、何ぞ我を見捨てたもうた!!」は、反語でしょう。と、同時に、神官と、神官たちに扇動された民衆に対する嘆きだったのでしょう。


かくして、処刑は実行された訳ですが、イエスは生きていました。多分、仮死状態にされたのでしょう。

ピラトはイエスの所にこっそりと医者を送ります。人に知れたら大事です。多分、これが俗説にあるラファエルなのでしょう。

・・・て、見られていますよ・・・。


で、その後のイエスはどうなったか、というと、仮説は二つ。

元々、ウリエル伝承を追っていてこの話が出てきたのです。

イエス昇天の際、ウリエルが現れた、と。

ウリエルは法を司り、名の意味は『神の火』

なぜ、ウリエルなのか、ずっと悩んでいました。


仮説1:処刑の際付いた傷が原因で破傷風とか敗血病の類で死亡

仮説2:改めて裁判を行うためにローマ本国に連行された


・・・これを考え付いてしばらくしてから気が付いた。

だから、ウリエルやエリヤが出てくるんだと。

敗血症とか破傷風だと、熱が出て苦しむ。

裁判を受けるために連行される、ということは、法に連れて行かれること。

連行していった者達をウリエルやエリヤに例えたのでしょう。


で、ユダは、というと・・・

イエスが生きている、と知っていたのかどうかは分かりません。

でも、処刑が終わって、緊張から一気に開放されて鬱を発症したのでしょう。

自殺した理由はこんなところでしょう。




以上。